☆レオン☆さんとモバ友になろう!
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- 2013/7/13 4:32
- 『希望の犬』6
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- 数日後、坂本さんが市への願い出て、三島市から団地で犬を飼う特別の許可がおりました。
こうして子犬は『団地の犬』になることができました。
中庭にはの片隅に犬が歩き回るぐらいのスペースが空いており、そこに坂本のじっちゃんが素敵な犬小屋を作ってくれました。
せっかく正式に飼える様になったのできちんと名前をつけなければとなり、
小学5年生の淳子さんが提案した
『団地の犬だから”ダン”がいい』
という名前にみんなの気持ちが集まりました。
坂本さんは思いました。
『ダンは犬を飼いたくても飼う事ができない日本中の団地の子供たちの思いが刻まれている』
ダンが団地の犬になって3年後、希ちゃんと望ちゃんがこのお話を紙芝居にしました。
この紙芝居は静岡県
子供の文化研究会の紙芝居
コンクールで最優秀賞に
選ばれました。
そして早速新聞に取り上げられ、テレビや雑誌でも報道されるようになりました。こうしてダンのニュースは全国へと広がっていきました。
日本全国から、中里団地を訪ねたり『えさ代や予防接種代にしてください』とお金を送ってくれている人もいました。
ダンはみんなに愛されて6年が過ぎました。
坂本さんとダンの獣医さんの吉沢先生は、こんなことを話しました。
『この犬は運が良かったとしか言いようがないわ。死んでしまうはずのこの犬が、こんなに多くの方々に気にかけてもらうようになったのじゃからなぁ』
『でもね坂本さん。有名になればなるほど『ダンの物語』は現実のダンと離れて一人歩きしていますよ。紙芝居から始まって、新聞・雑誌・テレビ・本……。感動的な実話として『ダンの物語』は発展してほしいです。
けれども、現実のダンはただの犬ですから、物語とは別に犬らしい生活を送ってほしいと思うんです』
- 数日後、坂本さんが市への願い出て、三島市から団地で犬を飼う特別の許可がおりました。