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    • 2014/6/28 23:43
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    • 少女が人間ではなくこの山の主ならば、何を手に掛ける必要はない。


      このままこの山を維持して貰い、また狩りをする際に訪れようじゃないか。




      そんな甘い考えを藜は抱いていた。






      「キミの山は素晴らしいね。生物は豊富で景色も絶景…こんなに美味しい獲物を久し振りに口にしたよ。」




      拘束されても尚、上記を語る藜を次第に少女は何の感情も抱かない目で見るようになった。


      戦意を喪失したのだろうか、感情のない赤き瞳を前に藜はそんな事を考え、自身を拘束する木を尾で振り払い解いた。
      その場を後にしようと少女に再度背を向けた時、




      ブチッ
      …ドサッ




      「随分と大きな尻尾だね、まったく不愉快だよ…不愉快だから引きちぎってやった…君の食欲と一緒さ、ただ感情に任せて動いたんだ」




      無表情の少女の口元に広がる鮮血
      それが何を指すのかは軽くなった自身の背で察しがついた。




      牙の一本が少女によって噛みちぎられたのだ。




      そこから藜の記憶は無い。




















      「圧倒的に藜が悪い」




      「五月蝿いなぁ、…嗚呼、煩わしい」




      クスクスと笑われると、
      藜は膝へ顔を埋め文句を言った。


      はっきり言って、今回の出来事は藜にとって相当な屈辱だった。
      あまりぶり返したくない記憶
      しかし忘れるには口惜しい記憶。




      「…名前、聞けば良かった」




      未だクスクス笑う彼女を前に唇を尖らせたまま、藜は上記を呟いた。

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