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    • 2014/6/28 23:42
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    • 藜はいつも通り空腹を感じ狩りへと向かった。
      今回はいつもと違う場所、今まで行ったことのない山の方へ狩場を変えた。
      藜が喰い散らかした近辺の山では食物連鎖がろくに成り立たず動物の住む環境として不充分
      故に藜は肥えた獲物飢えていた。


      雷空歩にて空中を飛び暫く経った時、他の山とは違って生物の声が多々聞こえる山を見つけた。


      目を懲らし山の生物――獲物を探す。
      そうして瞳に写ったのは水場で安息する様々な種の動物達だった。
      どの生物も丸々と肥えた肉体を持っており、思わず藜は涎を嚥下した。
      獲物を狩るべく藜は妖力を解放し、真っ逆さまに落下した。
      その勢いのままに水を飲んでいた鹿の上へと五つんばいになり敏速に首筋へと齧りつく。
      山々へと悲鳴は谺する。
      逃げ出す動物達、しかし藜はそれを許さず雷砲によりその場を逃げようとしていた動物達の足場を塞ぐ。




      「ごめん、久々の上物だから…ボクも味わって食べたいんだ」




      犬歯を覗かせ残虐な笑みを浮かべる藜を前に動物達の誰もが逃げる気力を失った。
















      「君、…」


      藜が狩りを終えその場を去ろうとした時、少女の声が背後から聞こえた。




      「…?」




      上質な肉に久し振りに有り付けた、そのことで浮かれていた藜は、その少女が携えた妖力に気付かない。
      振り返り少女の姿を確認し、瞬きをする藜。


      全身血に濡れた藜を前に少女は酷く冷静に藜を見据え、次の瞬間


      藜の懐に入り込み藜の能力、雷砲を鳩尾へと打ち込んだ。




      「……っ…!」


      鳩尾へ走る衝撃に戦慄を覚え目を見開いては、藜は後退り距離をとった。
      しかし背後にあった木々によりその身は拘束されることになる。




      「まったく好き放題やってくれたねぇ…はっきりと伝わってきたよ、頭(ここ)にね…痛かったよ、僕はこういうのが大嫌いなんだ…言いたいこと、わかるよね?」


      おちゃらけた口調とは打って変わるような冷たい瞳


      彼女の口にした言葉で、藜は事の次第を把握した。




      彼女は恐らくこの山を守っていたのだろう。
      誰にも手を下されないまま動物達が肥え太っていたのにも彼女が静かに怒りを湛える訳も分かった

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