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    • 2024/5/27 22:08
    • 【序章】砂漠の勇者
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    • ジャファル・イブラヒム・カーンはこの紛争地帯にあって、類稀なる勇気と卓越した指導力で数々の武勲を打ち立ててきた。



      敵は正規軍であるにも関わらず、兵力、火力ともに劣るジャファルたちゲリラ部隊が、これまで対等に闘えてきたのは、やはりジャファルのような優秀な戦士の存在が大きい。



      『一撃必殺、神出鬼没』を旨とする戦い方は、敵を煙に巻き、ジャファルをして敵味方双方に『韋駄天ジャファル』の二つ名で知らしめた。



      しかし敵は圧倒的な物量でジャファルたちゲリラ部隊を攻め立ててきた。

      敵の大規模攻勢により、3日前に取り戻したばかりのバダン地区も『戦線維持不可能』と司令部は判断した。



      これにより撤退作戦が行なわれることとなり、ジャファルがその指揮を執ることとなった。



      「怪我人が先だ! 急げ、敵はもうすぐそこだぞ!」



      ジャファルはバダン地区の臨時野戦病院にいた。
      そこには多くの負傷者たちがいた。

      手がない者、足がない者、或いはその両方ない者…
      皆一様に助けが必要だったが、敵がもう数キロ先まで迫ってきていた。



      『糞っ! 時間がない! 全員運び出すのは無理かもしれん……』


      ジャファルは心の中で悪態をついた。
      最悪、動かすことが困難な重傷者は、置き去りにして行かなければならないかもしれない‥‥‥





      不意に空気を切り裂くようなジェット音が響き渡ると、100メートルほど先の3階建てのビルが爆発して崩れ落ちた。



      「ロケット砲だ! 退避しろ、早く!!」



      遂に敵の攻撃が始まった。
      にもかかわらず、ジャファルはまだ負傷者の避難誘導をしていた。



      ロケット砲が雨のように降り注ぎ、辺りを瓦礫の山へと変えてゆく…



      その内一発がジャファルのすぐ背後に着弾した。



      爆発の威力は凄まじく、ジャファルは全身粉々になって吹き飛んだ。



      恐らく痛みさえ感じる暇はなかっただろう…



      こうして現代の英雄とも言えるジャファル・イブラヒム・カーンの一生は、あっけなく幕を閉じたのである………



      (続く)

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