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    • 2017/3/16 8:53
    • パレット(仮題)
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    •  シン。と静まり返った校舎内。その一角からヒョコッ。と顔を出して周囲を見回す白河。
       時刻は六時。すでに部活動を終えた生徒は帰宅しており、生徒は誰一人残ってはいない。帰宅時間まで隠れていた次郎と白河の二人を除いて。
      「で、どっから探すんだ? 見つかったらヤバイから、さっさとしようぜ」
       次郎がさっさと廊下を歩こうとすると、左腕を強く引かれる。あまりにも唐突すぎて声も出ないままに元の位置まで戻されると、至近距離に白河の顔面があった。口元に指を立てている。
      「…………」
       キョロキョロと辺りを見回す人影がひとつ。この学園に勤めている用務員が、最後の見回りをしているようだ。もし次郎があのまま歩いていたら、間違いなく見付かって指導室に送られていただろう。二人は用務員がその場を去るまで身動きせず、じっと待つことにする。
       しばらくして、足音が遠くへ向かっていく。次郎はそろりと顔だけを出して、その後ろ姿を確認する。どうやらこちらの存在には気付かれなかったようだ。思わず「ほっ」と安堵の声が洩れる。少ししてから白河が立ち上がり、ゆっくりと廊下へと出る。
      「……で。その部室の場所は分かるのかよ?」
       先導して歩く白河の背中に尋ねる。白河は「ううん」と首を横に振ると、振り向かずに答えた。
      「そもそも。その部室は元々存在してない部屋らしいの」
       一階から二階へと上りきる。左右を確認してから白河は隣の校舎へと移る渡り廊下へと向かって歩く。
      「……ちょっと待て。それじゃあ探すのって無理なんじゃねぇのか?」
       

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