センブレットさんとモバ友になろう!
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- 2009/6/19 3:09
- はじまりの坂道
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―じょり……(――ですね…)
「んぐぁ……」
じょりじょり………(そ~――ね!!)
「…んぐふぅ~」(そ~ですね!!!)
ざりざりとした剃毛の音と鼾(※いびき)の音…そして、無駄にインチ数の高いTVによりたれ流される笑っていいともの呆れた相槌の声…。
これから始まる長い長~い話は、そんなBGMに支配された岡山県某所の某店からはじまる…。
――第一章――
――ぞり、…じょりじょりじょり…
「ニィさぁん!、頭のラインはイイ感じなのねェ~!んでェ、眉もおンなじ感じでぇ?まっすぐキメちゃってぃンのぉ~!?」
…某森田氏の小気味よいトークと鼾の音を切り裂き、手元の鋭利な剃刀をプラプラさせながら客に声を掛けているのは、小さいながらも洒落たインテリアの並ぶ髪切り小屋の店主。
声を掛けられたのは、白昼にも関わらずSANZの河(巨乳事務所なアレではない)にでも向かっているかの如く気持ち良さげに船を漕いでいた坊主頭の男。
だいぶアレそうな店主の生暖かい吐息と露骨なボディタッチに反応したのか、10~15cm程ビクッとした後、奥二重の瞼を重たそうにこじ開けながら、鏡越しに見える向日葵みたいな頭髪をしたピッチリTシャツの若店主を見つめながら言葉を放つ。
「…ん~、ワタシ、ロックンローラなんで、ズリッといっちゃってオッケーよ~~♪」
…寝起きのせいも多少あるのだろうが、この男もだいぶ脳味噌の具合がおかしいヒトの様だ。
アレなヒト率激高の空間で、自称ロックンローラーの丸坊主男の言う通りにルンルン顔で剃刀を眉へ走らせる向日葵店主、
途中、再び船を漕ぎ出そうとするもぶっとい腕で顔面を押さえつけらるロック坊主……。
あれからどれぐらいの時間が経ったのだろうか…、……いや、五分も経っていない様なので話を続けよう。
…鏡に反射する肌色の二本ラインを見ながらニヤニヤする向日葵と丸坊主…。
・向日葵店主
「ヤダコレ、シヴイ…」
・丸坊主男
「フッ、だろ…?」
―…カランコロ~ン♪♪―
「…ぁらンいらっしゃぁ~い♪」
ドアが開くと同時に常連の女性客が入店、坊主頭の男と目が合った彼女は軽く口を押さえながらこう言った…
「……(セ)さん?…だよねッ!?………なにそれ!!?刀傷!?」
―男の美学に余計な言葉は要らない…………。
う~んマンダム…。
――続く――
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