柚稀さんとモバ友になろう！
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- 2012/4/14 19:54
- 幽霊サン。
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僕に見えるのは
幽霊ｻﾝの影だけ。
表情は大体見える。
例えるなら、
千と千尋の神隠しに出てくる
商店街にいる影みたいな？
基本、目と口しか判らないけど。
しかも、
いつも見えている訳ではない。
見ようと目を凝らしても見えない。
見ようとか思っていない時に見えたり。
見たくないときに見えたり。
きっと、いつも周りに居たりするんだよ。
中途半端にしか僕が見えてないだけ。
見える時は、
ほら。
道を歩くと
其処で突っ立ってる奴。
あっちでしゃがんでる奴。
あそこで歩き回ってる奴。
むこうで考え事をしている奴。
日陰で泣いている奴。
僕の目の前で笑っている奴。
たくさんいるんだ。
それぞれ何かを想って。
僕が初めて見えたのは5歳。
その時は影の色は白かった。
それから小５まで
ちょこちょこ見えていたけど。
でもパッタリ一時期見えなくなった。
原因は心当たりがある。
ある意味、
家庭内のゴタゴタに決着がついた時。
その時くらいから見えなくなった。
そして、
ある年のクリスマス、
大切な人を亡くした。
それから、３月後くらいにまた見えた。
精神的なショックで
見えたり見えなくなったりするのかも？
でも、
前まで見ていたのと色が違う。
白く見えていたのが
今は真っ黒だ。
それに、みんな闇を持っている。
再び見えるようになって
暖かい空気を持つ幽霊ｻﾝに
出会ったことがない。
みんな何処か悲しそうで、
苦しそうだ。
きっと僕自身にも
そういう部分があるから、
同じようなﾓﾉを持つものが集まるんだ。
上に書いた
僕の目の前で笑っていた奴は
男の子だ。歳は中学生くらい。
逆さまから僕の目の前にいきなり来て
苦しそうな顔で笑っていった。
其処で突っ立ってる奴は
見える時は毎回見える女の人だ。
きっとなにか心残りがあるんだ。
むこうで考え事をしている奴も常連さんだ。
ハットみたいな帽子を被ったおじさんだ。
そのほかは、性別は解らない。
だいたい、こんな感じ。
他に見える人なんて
たくさん居ると僕は思う。
これはあくまで僕の話。
