素人童Ｔ(23)さんの日記

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- 2012/6/7 20:03
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- 高校の卒業式を終えて
  自転車で帰宅中の時のこと。
  
  近所の中学校と空き地に挟まれた
  人気のない細道を通っていたところ、
  
  前方に
  空き地でブルーシートを広げている男が見えた。
  
  ブルーシートには
  毛布だか衣類だかの荷物があって、
  男はブルーシートを払って
  上に乗った砂なんかを落としている...
  
  …そんな感じだった。
  
  こんなところで広げているのに少し違和感を感じたけれど
  
  花見の時期も近いので
  ブルーシートを干しているのか...？
  
  ついでに
  春物の洋服を虫干しでもしているのだろう
  
  と思いつつ
  自転車を進めていくと、
  
  荷物の中からジーンズが出ているのが見える。
  
  ‥…スニーカーも見えた。
  
  というより
  むしろ人の足だ。
  
  ‥…衣類にみえていたのは人...
  
  ‥…寝転がった人だった...
  
  こちら側に足を向けて
  荷物に埋もれて仰向けに寝ているのだ。
  
  昼間ッから飲んで寝ているのか？
  
  しかも、
  こんな場所で寝るとは...
  
  ずいぶんノンキな野郎がいたもんだな...、
  
  などと思って
  
  どれ、
  通りすがりにノンキな野郎の寝顔でも見ていってやろうか
  
  と、
  オレはあきれながら
  
  自転車で横を通過ざまに
  寝ている奴の顔を見た。
  
  そいつの顔は、
  マフラーでグルグル巻きにされていて、
  
  すき間からのぞくクチは、
  だらしなく開いたままになっている...
  
  そして、
  その唇は血の気がなく土気色にくすんでいたのだ
  
  次の瞬間、
  
  オレが状況を理解するより早く、
  砂を払っていた方の男が動いた。
  
  俺が通り過ぎるのと同時に、
  変な声をはり上げながらダッシュしてきたのだ。
  
  オレは本能的にやばいと感じ、
  後ろを振り返ることもできず
  必死に自転車をこいで逃げ帰った。
  
  それからの記憶は
  いまだに曖昧で
  よく思い出すことができないのだが、
  
  家に着いてからも、
  あまりの恐怖に
  通報はおろか
  誰にもはなすことすらできずにいた。
  
  それ以降、
  その道を通っていない...(絵文字なし)