篠八さんとモバ友になろう!
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- 2022/9/22 17:36
- 今年2回目の日記
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- 普段と変わらない。
朝起きて、子どもたちを見送ったあとで、自分が会社に行く支度をして、魔法中の家内に「行ってきますよ~」と声をかけて家を後にする。
普段と違うのはそれからだ。
昼食を買うためにコンビニに立ち寄ったのだろうか。
しかし、車から一向に運転手が出て来る気配はない。
具合でも悪いのだろうか。
否。
運転手であるその男は、運転席でスマホを操作していた。
そうだ。これは時間を潰しているのだ。
何のために。
まさかこの男…
そもそも本当に仕事をしているのだろうか…
30分程駐車場で過ごし、車を走らせた。
着いた場所は自宅だった。
魔法を終えた家内もいなく、静まり返った自宅。
決してローンがまだ30年あるから静かになったわけではない。
誰もいなくなった自宅に、「行ってきますよ~」と言って会社へ出掛けたはずの男が帰ってくる。
どういう意味だろうか…
「さて、と…」
と、ボソッと呟き、男は部屋の掃除をし始めた。
「ふっ…顔は魔法をかけてキレイに出来るのに、何で部屋はキレイに出来ないんだろうか…全く…可愛い家内だぜ…」
慣れた手つきで掃除機をかける。
気付くと11時過ぎ…
「いかん…ラーメンを食べに行かないと…」
男は愛車に乗りラーメン屋へと向かった。
この男の愛車と言えばブリヂストンの…
時は流れたのだ。
それに1人用では乗り切らないのだ。
男の愛車はファミリーカーに変わっていたのだ。
時は経ち、実家の前で母親を待ち伏せする男。
何を思ったのか、突然ジョギングをし出す。
そして歩数で距離を測る。
自分の13歩が10mだという事を男は知っているのだ。
65歩で50m。
まさかこの男…
「ねぇパパって小学生の頃50m何秒で走ってた?」
息子よ。
君が生まれる遠い昔、パパは陸上部で毎日ビリーと戯れていたんだよ。
ふと、息子の言葉が過ぎる。
「最新のパパの50mのタイムを教えてやるか…」
男は位置につき、スタートと共に錆びれに錆びれた身体を無理矢理全力で動かした。
「なるほどねぇ~…」
左のハムストが悲鳴をあげた。
息子よ。
また今度教えてやろう。
- 普段と変わらない。