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- 2012/10/10 2:40
- カムイの森(みかんー1)
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- 模擬試験が終わり、僕はいつもどうり、いつもの仲間達と常盤公園に来た。あたたかく、ツツジの花が満開。僕らは、おのおの自販機で飲み物を買い、ベンチに座った。いつもは、試験の反省会なのだが、今日は違った。
久美が口火を切り、「ねえねえ、エンペドクレスのサンダルって、しってる?」
卓朗「エンペドクレスって、あのギリシャの哲学者か?自ら、UFOにさらわれたとも言ってる。」
(卓朗はどこから仕入れるのか明かさないが、ネタを沢山持っていて、時々ひとを驚かす。前回はこうだ。「松尾芭蕉は忍者で、奥の細道は敵情を得るためのスパイ活動だったんだ。証拠に、芭蕉の名前は芭蕉庵桃青といい、桃がついているだろ、これは、桃地三太夫の桃を受け継いだ伊賀の忍者だからさ。」)(桃地ではなく百地三太夫でなかったか?)しかし、卓朗が熱弁をふるうと、本当の様な気持ちになるから不思議だ。
久美と卓朗が交際をはじめて、2ヶ月、僕は、久美に卓朗病が移ったと思った。
「UFOの話しじゃなくっ、サンダルのはなしっ」
「エンペドクレスは、記録に残る最初に形而上の悩みで自殺した人で、飛び込んだ火口の傍らに、サンダルがきちんとそろえてあったんですって、サンダルがそろえてあつったのよ、火口付近はきっと、ものすごく熱いはずなのに。」
「ふ~ん、自殺前の身支度か、、、」ぽつりぽつりと、和彦がつぶやく。「死を前にした身支度ねぇ、そういえば、ほら、憂国にでてきた、新妻、誰だっけ、彼女の身支度、、、」
すると、由美が「三島由紀夫の憂国?たしか、麗子さん。武山中尉と麗子さんでなかった?」
( 高校生の話にはきりがないもので)、僕は仲間達の話に聞き入っていたが、しばらくすると、ラジオのノイズの様に耳に入ってはこなくなった。
そうだ、『みかん』の話しをしなくては。
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- 模擬試験が終わり、僕はいつもどうり、いつもの仲間達と常盤公園に来た。あたたかく、ツツジの花が満開。僕らは、おのおの自販機で飲み物を買い、ベンチに座った。いつもは、試験の反省会なのだが、今日は違った。