我が名は狼さんとモバ友になろう!
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- 2013/7/5 23:22
- 「タンポポと少女」
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日曜日の朝 少女が一人 公園のベンチで座って
近くに生えている タンポポを眺めていました
その少女の瞳には 赤く腫れて涙を流して
そのタンポポを見て泣いていました。
その時、近くに通りかかった近所を散歩中の老夫婦が
その少女を見て心配そうに 少女のほうへ 近寄って
少女に尋ねました。
「お嬢ちゃん、なんで泣いているんだい?」
少女は老夫婦の方へ 目を向けて
泣いていた呼吸を整えて 老夫婦に言いました
「なんで、このタンポポは一斉に種になると
飛び立ってしまうの?」 と少女は悲しげな眼で
タンポポを見つめて また少女は 老夫婦に言いました。
「そんなにバラバラに飛んでいってしまって寂しくないのか
な?」 「いままで一緒に一緒に居のに・・」
その時 少女の瞳から 涙が ポツリ ポツリと
頬伝って 地面に落ちていきました。
その老夫婦は 一瞬 困った顔で 少女の顔の方へ
目を向けて そして 優しい顔で タンポポの方へ眼を向けて
喋り出しました。
「タンポポはね 種になって飛んでいくけれど
だけど 寂しくはないんだよ」 優しい口調で少女に喋り出し
て 今度は少女に向けて 喋り出しました。
「だけどね タンポポは 色んな所へ飛んでいって
この公園やお嬢ちゃんのお家や 私のお家に
タンポポの種が飛んできて また 新しい家族を作る為に
お庭に 小さな種が 芽となって また黄色い可愛い
タンポポが誕生するんだよ」
老夫婦は 少女の涙を見て ハンカチを取り出して
そっと 拭ってあげてから そっと 少女の膝に
そのハンカチを置いていきました。
老夫婦の話を聞いた少女は 小さく頷いて
「ありがとう・・」 その教えてくれた老夫婦に
言い残して 咲いていたタンポポに近寄って
「たくさん たくさん お空に飛んでいって 私のお家に
飛んできてね」 と言い残して 笑顔で手を振って
タンポポに別れを告げてから 老夫婦にハンカチを返して
「バイバイ」と言って 少女は 笑顔で走りだしていきました