ひさーきさんとモバ友になろう!
日記・サークル・友達・楽しみいっぱい!
-
- 2013/2/26 0:11
- 菊池 寛 2
-
- コメント(0)
- 閲覧(1)
-
-
- 一、剣を取りて立ちしが如く、常に頭を自由に保ち、固定観念に囚われる事なかれ。レコードに囚われることなかれ、融通無碍しかも確固たる信念を失うことなかれ。馬券の奥堂に参ずるは、なお剣、棋の秘奥を修めんとするが如く至難である。
一、一日に、一鞍か二鞍堅い所を取り、他は休む人あり。小乗なれども、また一つの悟道たるを失わず。大損をせざる唯一の方法である。
一、損を怖れ、本命々々と買う人あり、しかし損がそれ程恐しいなら、馬券などやらざるに如かず。
一、一日に四、五十円の損になって、よき鑑定をなし、百四、五十円の中穴を一つ当てたる快味あれば、償うべし。※注2
一、百二、三十円の穴にしても、手柄の上では二百円に当るものであり、二百円の配当にしても、手柄の上ではくだらぬものあり。新馬の二百円をまぐれ当りにしたるなど、ただ金を拾ったのとあまり違いはない。
一、よき鑑定の結果たる配当は、額の多少に拘らず、その得意は大なり。まぐれ当りの配当は、たとえ二百円なりとも、投機的にして、正道なる馬券ファンの手柄にすべきものにあらず。
一、人にきいて取りたる二百円は、自分の鑑定にて取りたる五十円にも劣るべし(と云うように考えて貰いたいものである
- 一、剣を取りて立ちしが如く、常に頭を自由に保ち、固定観念に囚われる事なかれ。レコードに囚われることなかれ、融通無碍しかも確固たる信念を失うことなかれ。馬券の奥堂に参ずるは、なお剣、棋の秘奥を修めんとするが如く至難である。