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    • 2012/9/22 4:12
    • 嵐の夜に
    • コメント(9)
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    • それはあまりにも突然に訪れた火曜日の深夜の出来事だった。
      毎夜のように続く雷雨。
      あの子はカミナリが大嫌いだった。
      前の家の時には、玄関の中に置いたゲージで夜を過ごしていた。
      カミナリが近づくと落ち着かず、仕方がないので治まるまでそばで一緒に眠っていたよね。
      ここに引っ越してきてからは雪が降ろうがカミナリが鳴っていようがあなたは外の小屋でじっと耐えるしかなかった。
      最初の頃は、時折傍についていてあげていたけれど、それもしてあげなくなっていたね。
      ごめんね。
      怖かったね。

      あの夜は何だか寝付けずにいたんだ。
      まだ、日付が変わる前にはカミナリとあなたがソワソワしている音が母さんにも聞こえていたよ。
      それから2時間。ふと気がつくとカミナリもあなたの声も聞こえなくなっていた。
      庭に出るといつも何時でも顔を覗かせるあなたが姿を見せない。
      気になって近くまでいったら・・・
      怖かったんだね。でも、一体どこへ逃げようとしていたの?
      母さんが行った時にはあなたはもう冷たくなっていた。
      ごめんね。 もっと早く気付いてあげればよかったね。
      もっと一緒にいられると思っていたのに、ひとりばっちで先に逝ってしまうなんて・・・
      『虫の知らせ』って云うのかな?
      母さんのことあなたは呼んでいたんだろうね。
      ほんとうにごめんね。

      娘はそれまで決して手放さなかった大切なモノをあの子と一緒に送ってた。
      その代わりに形見となった首輪を毎晩抱いて眠っている。
      物心付いた時からずっと一緒に成長してきた大事な妹だったから。
      悔やみきれない思いが、あの時のあなたの姿とともに母さんの心に残る。
      『ごめんね』と謝ることしか出来ないけれど、今はきっとカミナリの鳴ることのないところで静かに眠っているんだと信じているよ。
      楽しい日々をありがとね。
      ゆっくりと眠ってね。

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