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- 2011/3/21 18:59
- 被災その6(絶望……)
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荒浜地区はもう駄目かもしれない……。
今日、津波に襲われた荒浜地区にチャリで取材しに行き、率直にそう感じた。
今更ではあるが、もう大分落ち着いただろう、そう思っての取材だった。
まず、一番心配だった、仙台一高第二グラウンド(野球場)へ向かった。
途中、そこかしこに地震の爪痕が残っていて痛ましく、避難所の小学校もまだまだ慌ただしかった。
荒浜地区へ入る主要な道路には通行規制がかかっていた。警察官が立っていて、「通行止め」の表示がちらりと見えた。
仕方がないので、他の入口を探して回り道をした。そこで最初に目に入ったのは、流されてきたガレキの山。それから、「船(だったもの)」。
まだ荒浜地区には入っていない。なのに既にこの被害だ。
第二グラウンドの惨状は……。写真を載せておくので見ればわかるが、はっきり言って「もう駄目」だ。
なぜマウンドに車があるんだ? フェンスがくしゃくしゃになって、俺の胴体より太い大木がトイレに突き刺さっている。
俺はかつてそこで一高の試合を見たこともあった。見る影もないとは、このことだ。
呆然としていると、野球部の生徒の保護者らしき女性があとからやってきた。
グラウンドの惨状を見て愕然とし、目に涙を湛えながら手を合わせ、グラウンドに向かって深々と、何度も頭を下げるその女性の姿が、とても印象的だった。
そこから俺は海水浴場へ向かった。
見るものが全て、信じられなかった。
家の「屋根だけ」が、傘のようにあちこちに落ちていた。遺体を捜索する自衛隊員の横を通りすぎ、神社に突っ込む車、潮の湖と化した田んぼ、延々と続くガレキを目の当たりにした。
テレビで見た津波の映像の現場を、実際に自分の目で見てみた。
なぜか、身体からどんどん力が抜けていくのを感じた。
気を抜いたら今にもその場にへたりこんでしまいそうなほど、どうしようもない、ただどうしようもない惨状だった。
本当に俺たちは復興できるのか?
仙台の街中はもう活気に溢れている。
10キロ先には、地獄が広がっているのに……。
写真1:仙台一高第二グラウンド(だったもの)
写真2:押しボタン式信号器(だったもの)
写真3:ガソリンスタンド(だったもの)
百枚ほど撮ってきた写真から三枚を厳選する。
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