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- 2014/9/3 14:54
- イズミール王国~フワールの挑戦⑪
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- ふと、まどーると目が合った。
「そういえば、まどーるってどのニンジン食べても変身できるの?」
まどーるはニンジンを食べると金髪の踊り子に変身する。
今はうさぎのまどーるは小首を傾げたままだ。
「そういえばそうね。まどーるが人間になるのも不思議よね。それって不思議な力があるってことなのかしら」
ココールが言う。
「まどーるが変身するときに食べるニンジンって、にこにこのお顔がついてる?」
ぼくはおとぎ話に出てきたニンジンたちを思い浮かべた。
「そんなことはなかろう」
そう言いながらめだーる様がもめーるの背中にぴょんと乗った。
「うーん、ぼく、まどーるのこともっと知りたいなぁ」
するとまどーるは耳をぴんと立てて森の奥へ走って行ってしまった。
「あ、まどーるー!!」
「行っちゃったわねぇ。まどーるも知られたくない秘密があるのかも」
ぼくは頷いた。まどーるのことをもっと観察してみよう。
「わしらはそろそろゆくぞ」
もめーるがすっと飛び立った。
「もめーるー!めだーる様―!ありがとー!!」
めだーる様たちが通りかからなかったらぼくは大変なことになっていた。
振り返らずにまっすぐ飛んで行く二人の後ろ姿に、ぼくは精一杯頭を下げた。
「さ、私たちもそろそろ帰りましょ」
こうしてぼくの挑戦は失敗に終わったけれど、今日一日でぼくはみんなにたくさんのことを教えてもらえた。
いろいろあってクタクタだったけど、気持ちはなんだかすっきりしていた。
「お腹空いたね」
「もう、フワールったら食いしん坊ねぇ」
ココールとぼくは森を後にした。
- ふと、まどーると目が合った。