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    • 2013/6/4 23:28
    • 赤いペガサス最終章3
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    • 決勝がスタートした。ケンは僅かに集中力を欠き、2つ順位を落とす。一方タンベイは素晴らしいスタートを決め、ジャンプアップ。5位に浮上する。その後もジリジリと順位を下げるケン。一時は13位まで沈み、これまでか?と思われるも、トップのハントを含む、先頭集団が一度目のタイヤ交換を終え、ケンは7位に浮上。ニュー・タイヤを得たトップ集団がタイムを刻み、ケンは再び9位に落ちる。トップは依然としてハント。彼の前でゴールしない限り、ケンのタイトルは無い。しかしこの時点で、ハントには半周近い差をつけられていた。中盤にさしかかり、ケンが一度目の、そして最期のピット・インをする。ケンはこの時点で14位。先頭集団はまだ一回、タイヤ交換を残している。フレッシュタイヤを得たケンのタイムは?いや、ケンのタイムは、上がらない、順位こそ2つ上げたもの、ハントとの差は約半周。ピット・インのタイムラグを差し引いても、このままではハントには追い付けない。絶望的か?いや、ケンは。

      ケンは、不思議な行動に出る。最終コーナー、富士の名物垂直バンクを、かけ上がって行くケン。アウト側、ギリギリ一杯にラインを取ると、そこから一気に急降下する。確かに、最終コーナーからストレートへの飛び込みは速い。だがしかし、余りにも大回り過ぎないだろうか?誰も、ケンと同じラインでは走らない。だがしかし、その時は来た。ケンのタイムがジリジリと上がってゆく。全てのマシンがタイヤ交換を終え、ケンの順位は7位。トップのハントとはコース1/4程の差である。ケンは相変わらず、大回りをしていた。

      ケンは、知っている。

      最終コーナー。殆どアクセル全開で回るこのバンクは、垂直にほぼ近い「壁」である。アクセル全開では、燃料と同じく、酸素を消費する。このマシンの数。大観衆。澱む空気。

      ケンは、垂直バンクをほぼ頂上まで昇る事で、マシンに酸素の豊富なフレッシュ・エアを取り込んでいた。燃料を消費し、軽くなったマシン。ブリヂストンタイヤと相性の良い、富士の路面。
      決して抜きん出た要素ではない。小さな積み重ねが、トータルで大きな差を生むのである。

      まるで。

      ケンがこれまで歩んできた、人生のように。

      ラスト三週。

      ついにケンは、マクラーレンのハントを、射程距離に捉える。

      チームメイトのタンベイは、ガス欠の危険性から、クールダウンしていた。

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