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- 2013/3/18 23:19
- 赤いストロベリーパンツ 最終回
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- 別名:「赤いペガサスあらすじと解説その80」
「もう一度聞くけど、」
麗しの尻神様は、傲慢不遜な態度でぺぺに問う。
「どっか身体の調子悪いところは無い?って聞いてんの。」
ぺぺは、ありのままを答える。
「身体は何とも無いよ。ただ少し、寝不足なだけ。」
誰のせいで?とは、答えないけどな。
ユキは少しだけ、安心したように頷く。
「ふ~ん。そっか。」
その直後、ぷくく、と笑いを噛みころすユキ。
「だっさ。じゃあアンタの初レース、リタイアが実力ってとこなワケね。」
「ぐっ!」
この女、痛い所を突きやがるな。
「そうだよ。あれが俺の実力だ。アンタの兄貴な?ありゃあ凄い。初めて決勝走らせたマシンで、2位完走。大したもんだ。」
ぺぺは声のトーンを落とす。
「どうやら俺は、Fー1を甘く見ていたらしい。」
「そんなに凹まなくてもいいでしょ。」
ユキは心なしか、優しい口調で話す。
「一時は、2位を走ってたんだからさ。」
「アンタ、俺の走りを見てたのか?」
ユキは、軽く頷く。
「見てたのは、アニキだけどね。アンタの走りも、目に入った。」
流し目のような顔の向きのまま、ユキは続ける。
「昨日アタシさ?アンタに結構、キックとかしちゃったじゃん?どっか痛めてないのか、ちょっぴり気になってさ。」
「心配してくれたって訳か。ふん、余計なお世話だな。」
少しだけ、元気になったぺぺが言う。
「俺はこの通り、何ともないぜ?」
「か、勘違いしないでよね?」
今度はユキがやり返す。
「アンタが怪我するのは大歓迎。アニキが楽になるし。ただね、そんな状態のアンタに勝っても、アニキは喜ばないだろうってこと。」
ぺぺの横を通りすぎてゆくユキ。
「じゃあね。せいぜい、頑張りなさいな。」
「心配してくれて有り難うよ。次こそ、アンタの兄さんに勝って見せる。」
「だから!心配なんてして無いって!」
嘘だろう?
心配でなければ。
何故二時間も待っていてくれる?
ぺぺが改めて挨拶しようとした瞬間。
ゴウゥゥゥッッッ!
「ひゃあ!」
一陣の風に捲れたユキのスカートの下から、現れたモノ。
目にも鮮やかな、苺のパンツだった。
以降。
ぺぺは。
ユキの虜となる。
長い回想は、終わった。
ユキは、向き合わねばならない。
辛く悲しい現実に。
- 別名:「赤いペガサスあらすじと解説その80」