じゅんぴこさんとモバ友になろう!
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- 2013/3/11 0:15
- あれから part
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- 先月、私は再びこの町に足を運んだ。
港から町中を通り、1㌔位奥に入った杉林では、ここまで波がきたという印ともいうべく、5㍍以上高いところで、杉が二色に別れていた。
瓦礫さえ整備されたものの、津波で流された町並みは、更地のところがまだ多い。
漁師町ということで、市場には活気が戻っていた。
乗り越えてきた笑顔に、強さを感じた。
町を出る前に、またこの町の景色を目に焼き付けておこうと、丘に車をとめ、海と町並みを見下ろした。
静かにキラキラ輝く水面、穏やかな海、田舎の小さな港町。
「どこからきたの?」と言われ、振り向くと、近所から散歩らしいお婆ちゃんが声をかけてくれた。
「東京です」と答えた。
しばらく二人で海を見ていると、そのお婆ちゃんは私に、
「大丈夫。みんな頑張っているから、大丈夫」
ニッコリと言った。
その瞬間、その笑顔に、私は思わずサッと顔をそらし、また海を見た。
初めて頬に涙がこぼれた。
「そうですねっ」と力強く言った。
どんなことがあっても、人は前を向かなければならない。
笑顔を忘れてはいけない。
私はまだまだ勉強中。
海と町と見知らぬおばあちゃんに、笑顔で別れをつげた。
「きっと、また来ます。」
- 先月、私は再びこの町に足を運んだ。