たっつんさんとモバ友になろう!
日記・サークル・友達・楽しみいっぱい!
-
- 2015/4/30 8:02
- 花は見るもの愛でるもの
-
- コメント(0)
- 閲覧(40)
-
-
- 【序章】
とある日の昼下がり。
久々に連れて来てもらった会合の場所は、どこからどう見ても高そうな雰囲気の料亭だった。
会合の間は、やっぱりひとりで待つことになっていたのだけれど、皆がわたしの部屋を去ったすぐ後、ここの女将さんが悪戯っぽい笑みを浮かべてこっそりと訪ねてきた。
女将さんが手にしていた大きな風呂敷包みを開くと、入っていたのは綺麗な着物。
「こんな可愛らしい娘さんをひとりにして、仕方無い人たちね。たまには驚かせてやりましょ」と、にっこり笑った彼女に瞬く間に着付けされていく。
いつもと違う着こなしに首を傾げつつ、それでも久しぶりのオシャレは嬉しくて。鏡の中の自分を見ながら、胸が高鳴るのを感じていた。
「まあまあ、本当に綺麗。よく似合うわ」
「あ、ありがとうございます」
「若いっていいわねぇ…さあ、そろそろいい頃合いのはずよ。驚かせに行きましょ」
「はいっ」
あの人がわたしを見たら、どんな反応をするだろう…似合っていると、言ってくれるだろうか。
ドキドキしながら、皆の居る部屋へと向かった―――
~続く~
- 【序章】