プーさんさんとモバ友になろう！
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- 2012/6/29 2:35
- 母からの便り
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- 夜中、帰宅してポストを開く
母の好きな薄い黄色
その色の封筒に
見覚えのある字で書かれた自分の名前
１年ぶりに届いた
遠く離れた田舎に
一人住む
年老いた母からの手紙
いつの間にか弱々しい
それでも変わらず健気で
優しい筆跡
先月、10日ほど入院をしていたという
何の連絡も寄越さず
退院してからの連絡
相変わらず
負けず嫌いで
人に心配をかけることを嫌う母らしい
そういえば
夢を追うため
都会に出てきて３年
その間、母の顔を見ていない
それどころか、送られてくる手紙にさえ
返事をしていない
『元気ならそれでいい』
母の口癖
その言葉に甘えて
何年も親不孝をしてきたのかもしれない
弱音を吐かない母が書いた
『これからどうする？』の一文
元気ならそれでいい
この言葉に甘えていられるのも
あと少しかもしれない
近いうちに
時間を作って
年老いた母に会いに行こう
母は
会えば必ずこう言うだろう
『高い旅費を使って、わざわざ帰って来なくていいのに』
『そのお金でおいしい物でも買って、送ってくれたらいいのに』
それでもいい
むしろ、その憎まれ口を聞きに行こう
新しい何かを
ぼくはまた
母から学ぶかもしれない
- 夜中、帰宅してポストを開く
