桃蓮華さんとモバ友になろう!
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- 2019/7/18 10:49
- 唐突に復活してみた
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- 遠藤周作さんの『私が・棄てた・女』について
四の五のと述べてみたくなったので
久しぶりにモバゲーを立ち上げてみた
新装版とか言って『私が棄てた女』と改題されてるそうだけど
なんで“・”を外した???とばかりに非常にがっかり?
味わいの喪失だけじゃなく
ものごっついミスリードを引き起こしてるやん
あー、いや待てよ
このミスリードこそが“狙い”だから敢えて外したんかいね?
ネット上のレビューを見てると
“ミツが捨てられた話”として解釈されてるのばっかやもんなぁ
“キリスト教を絡めた言い回し”
とか
“ハンセン病の誤診”
とか
“チャラい大学生が田舎娘をヤリ捨てるくだり”
とか
“吉岡ミツがトルコ風呂で働いてたくだり”
とか
『一見すると重そうなテーマ』が散りばめられてて
難解な芸術作っぽく仕立て上げられてるけど
著者自身も“軽小説”として書かれてると語ってるんだけどねぇ
重いテーマだと思い込んで読み間違いすんなや
とでも言いたかったのだとすれば
“・”の存在がモノスゴイ生きてくるよ、これ
煩悩というか俗欲というか具体的にクズな大学生・吉岡が
田舎くさく垢抜けない女・森田ミツの
貞操を汚して捨てた話
として紹介されてる事が多いし
作中の殆どが吉岡側視点から表現されてるから
尚更な誤解なんだけど
これ、大いなる“ひっかけ”だぜ?
吉岡がミツを捨てる話
じゃなくて
ミツが『女』を棄てる話なんだよ
たぶん
ここで云う“女”ってのが何かってところが
『軽小説』に区分される由来なのかも知んないけど
ミスリードの誘いっぷりが実に秀逸
例えば
吉岡がミツと知り合うのに“雑誌の文通コーナーを利用する”くだり
こっちで勝手に『FacebookとかInstagram的な何か』の前時代的な代用と捉えちゃうと
”トルコ風呂”のくだりが矢鱈と重くなっちゃう
あのな
昭和30年代のトルコ風呂は“本当にトルコ風の風呂”な健康ランドだぞ?
スーパー銭湯で垢擦りして貰うのと同じだっつの?
同じように
“重い病気”のくだりも『年代の差による誤解』を
強く引き起こしてるのも秀逸
そりゃ当時の医療技術と大衆の視点からなら
『ハンセン病かも知れないよ』と告げられたなら
モノスゴイ絶望があっただろうね
病気そのものよりも“罹患者への対応”がね
国を相手どって訴訟するレベルだし
とか書いてて送信しようとしたら
『不適切な表現』が云々と警告が出た
スーパー銭湯で垢擦りだっつの?
- 遠藤周作さんの『私が・棄てた・女』について