澄香さんとモバ友になろう!
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- 2012/11/21 18:27
- とある大公家の場合
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- 侵蝕の時が明け、夜が明ける。
キプロ大公宅はいつもと変わらぬ朝……
の、はずだった。
「いいじゃねーか別に」
「良く無いわよぉーっ!! 胸よ、女の胸よ!?」
サキュバスが一人泣き喚いている以外は。
「……ぺたん」
「ぺったんにゃー」
「ま、まぁ、落ち着いて……」
「んー。服は締め直せば問題無いねぇ」
「貴方達少しは動揺しなさいよーっ!!」
他は皆、特に拘りとか無いらしい。
カーミラの衣装など胸がしぼんでもそれはそれで趣がある物である。
「あらぁ……1キロ軽くなったんだから良かったじゃなぁい?」
「貴方こそ、その装甲の下はどうなのかしら?」
「……お掃除が必要かしらぁ?」
「お主ら、落ち着けっ!!」
諸事情につき竜の姿でいるドラゴニアの前でドンパチする無謀はここにいない。
「つか、何でそんな胸に拘るかねえ……」
「アンタが興味なさ過ぎなのよ、この(放送規制)」
「テメェのサイズも相手のサイズも選べるもんじゃねえだろうに」
そう、この大公、乳どころか異性へ対する興味も割とドライ。
正しい意味での「紳士」であった。
雑食疑惑も無いわけでないが。
歯ぎしりするサキュバス。
普段その色香でからかう彼女より上手なのはまんざらでもない。
と、思っていた……。
「アレを見ても、そう言っていられるのかしら……」
「……アレ?」
アレとは、扉の向こうで、反復横跳びしているニンジャ。
「体が軽いでゴザル! 風を感じるでゴザル!!」
某W大公も魅了された豊かな胸は、やはり今は見る影も無い。
が、服装はいつものまま。
……お分かりだろうか?
「わーっ!!見える、見えるからっ!!」
「なんと、まだ速さが足りないでゴザルか!?」
素早いバカ、しぼんだ分が脳に戻る事は無かった。
「ああ、くそっ、ちょっと行ってくる!! 俺の平穏を返せーっ!」
パジャマを脱ぎ捨て、ドールが手際よく差し出した衣装に着替える
さあ行くぞと言う時、その裾を掴む手。
最近やってきたイザナミ。
「このままじゃ……だめ?」
※豆知識。
和服は胸が大きいと見栄えが悪い。
場合によってはサラシで押さえつける。
「だったら、無理しないで着崩していいぞ?」
「……でも……」
「むしろ崩せ」
「……え?」
彼の嗜好の一端と、思わぬ豊胸が判明した瞬間であった。
- 侵蝕の時が明け、夜が明ける。