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    • 2011/11/11 12:08
    • 涙の向こう側~心の傷を乗り越えて~第9話
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    • 「い・・・今・・・何て・・・?」

      聞き違いではないかと問いかけ直してみる


      「このままこのベッドで寝ていいよ
      気がついたばかりで、まだ無理して動かない方がいいよ」

      聞き違いではなかった
      熱斗はまだここにいていいと言った


      「そんな・・・でも・・・僕・・・」

      (これ以上ここには居られない・・・)

      そう言おうとした
      その時だ


      「・・・・・・」

      熱斗は男の子の口を軽く抑え、自分の唇の上に人差し指を立てた


      『それ以上言っちゃダメ』

      熱斗の行動全てがそう言っていた
      その先を言わせてしまったら、また彼が自分を傷つけてしまう
      熱斗はそう確信していた

      「今は何も言わないで、何も考えないで、ただ休む事
      いいね?」


      「・・・・・・」

      男の子は両手で布団を握りしめ、ギュッと唇を噛んだ
      そして、再び震えだした
      その目からは、また大粒の涙が溢れ出していた 今は顔を隠していないため、目から次々に涙がこぼれ落ちる


      (なんで・・・この人はこんなに優しいんだろう・・・
      なんで僕なんかに・・・こんなに優しくしてくれるんだろう・・・)
      男の子の心の中で次々とそんな「なぜ」が浮かんでは消えていく
      当然、人の優しさに触れた事がない彼自身で答えが出るはずはなかった
      そして、何故か不意に怖くなってきた
      このまま眠って、次の日に何をされるのか
      どんな仕打ちが待っているのか
      もちろん熱斗がそんな事をする人ではない事は今までの行動で分かっている
      だが、男の子の過去がそんな恐怖を感じずにはいられないようにしていた

      (・・・僕は・・・どうしたらいいの・・・)

      答えが出ない問いかけを自分に投げかける


      「さぁ、お粥を食べてゆっくり休んで
      まだお腹いっぱいになってないよね?」
      熱斗はタオルで男の子の涙を拭って言った
      そう お粥を食べている途中だった


      「・・・うん・・・」
      男の子は泣きながら何とか残りのお粥を食べ終えた
      熱斗は土鍋を片付け、男の子をゆっくりとベッドに寝かせた


      「あ・・・」
      熱斗は布団をかける時、男の子に袖を掴まれている事に気付いた
      男の子自身も、なぜ自分がこんな事をしたのか分からなかった

      だが

      『行かないで』
      男の子の声にならない本音だと直感した熱斗は

      「ちょっと狭いけど、一緒に寝ようか」
      熱斗は袖を掴んでいる男の子の手を優しく握った

      「・・・・・・」
      やはり返事はないが、直感していた熱斗は小さく頷いて見せた

      続く

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