光熱斗さんとモバ友になろう!
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- 2011/9/17 17:18
- 涙の向こう側~心の傷を乗り越えて~第5話
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「ううっ・・・うううっ・・・」
両手で顔を隠してはいるが、涙は止まらず溢れた涙が指の間から次々とベッドに流れ落ちる
「ど・・・どうしたの?オレ・・・何か気に障る事しちゃった?」
スプーンを土鍋に置き、左手を男の子の背中に添え、覗き込むように男の子を見る
「ちが・・・う・・・違うの・・・ううっ・・・」
うわごとのように「違う」を繰り返し、ひたすら泣きじゃくる
熱斗は予備で持って来ていた未使用のタオルを取り、差し出す
「ほら、これで涙を拭いて 泣かなくていいんだよ?」
男の子は泣きながらタオルを受け取り、涙を拭う
「違うの・・・僕・・・
こんなに・・・優しくしてもらった事・・・なくて・・ ・それで・・・」
涙で言葉を詰まらせながら、そう言った
「・・・・・・」
熱斗は何も言わず、男の子を抱きしめた
「大丈夫・・・ここに君に酷い事をする人は一人もいないよ・・・
オレも・・・ロックマンも・・・パパもママも君の味方だよ・・・」
抱きしめたまま、熱斗は優しくそう言った
「ううっ・・・ううっ・・・うわあああ―――!!」
男の子は熱斗の言葉に安心したのか、熱斗の肩に顔を埋め、号泣した
その様子を、ロックマンはベッドに置かれたPETから、目を潤ませながら見ていた
男の子が号泣しているその間、熱斗は目を閉じてただずっと、
優しく男の子を抱きしめていた
言葉はいらない
今は熱斗のその優しさが、言葉以上の意味を、力を持っていた
続く