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    • 2014/5/29 14:04
    • 怪談話23話(怖いよレベル50)
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    • 大阪は北新地の、高級料理店でバイトしていた時のこと。

      その店は1階から3階まである大きなお店。私の仕事は基本的に3階から片付け、掃除していく。いつものように階上に上がろうと上を見たら、ちょうど3階の廊下を若女将さんが歩いていたので、現在の状況を聞こうと追っかけた。
      3階まで一気に上がると、若女将さんは一番奥の座敷に入って行ったので、続いて入ったら…………誰もいなかった。
      あれ? 若女将じゃなかったにしても、確かに誰か入ったのにな?
      2階に降りると若女将は2階にいた。さっき3階で見た人と、あきらかに着物の色が違ってた。見間違いだったのかな?なんて思いながらその日は働いた。

      翌日。
      1階の洗い場で洗い物を片付けていたら、裏口の方から誰か来た。近所に系列店があったので、そこの人が来たのだと思い、洗い物しながら挨拶した。が、反応がないので手を止めてちゃんと見たら、誰もいなかった。
      視界の隅に、水色の着物まで見えていたのにな。そういや、昨日3階で見た人も、水色の着物だったな。水色に、赤い大きな花柄が胸元と裾に入った着物だったのをはっきり覚えていた。

      さらに翌日。
      その日は出勤したら1階が満席で、しばらく料理運びを手伝っていた。
      客席から厨房に続く通路には、のれんがかかっている。人が立つと上半身が見えなくなるくらいの高さののれん。
      下げものを持って厨房に入ろうとしたら、のれんの向こうを、こっちに歩いてくる着物姿が見えた。
      すれ違うほどの幅はないので、その人を先に通そうと待っていたら、その人はのれんを手でかきわけようとして…………消えた。
      お客さんがいなかったら、大声あげていたと思う。かろうじて堪えた。
      また、あの水色の着物だった。
      そして、赤い大きな花柄だと思っていたのは…………血だった。

      その店では、以降たびたびその水色の着物の霊を目撃した。
      戦前はそこには遊郭が建っていたという。
      遊郭で亡くなった女性だったのかもしれない。

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