とみちゃんさんとモバ友になろう!
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- 2014/5/26 14:24
- 怪談話22話(怖いよレベル3)
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- 専門学校生だった時のお話。
学校には、遠方からの入学者のために寮がありました。
2学期の終わり頃、寮生だったA子が私の所に来て、「どうも部屋に幽霊がいる気がしてならない。一度観てほしい」と言ってきました。寝ていると金縛りにあったり、一人でいるのに視線や気配を感じるそうです。
こういう依頼はだいたい、ただの怖がりの人の「気のせい」なのだけど、まだ寮の中を見たことのなかった私は、寮生活に興味もあって、A子の部屋にお邪魔することに。
いやぁ、いました、幽霊!部屋に入るなり、真正面に立ってましたw。白い着物姿の、相当古い時代の女性でした。
私は相手の霊に「悪意」を感じない限りは、何故ここにいるのかを聞くようにしています。
すると突然私の右手が、ふわり、と動きだしました。A子に紙とペンを借りて右手に持つと、私の手は勝手に、絵を描き始めました。
それは「灯篭(とうろう)」の絵でした。日本庭園や神社の参道なんかによくある、石の灯篭の絵です。
するとA子が、こんな灯篭なら実家の庭にあると言うのです。
すぐに自宅に電話をかけさせ、お母さんに庭の灯篭のことを聞いたところ、なんとその灯篭はひと月ほど前の台風で倒れて、そのままにされている、とのことでした。
一週間ほどたって、灯篭が元通りに復元されると、A子の部屋に幽霊はでなくなったそうです。
正確には灯篭ではなく、ご先祖の何がしかを供養するための供養塔だったようです。
供養塔をなおしてほしくても、誰にも声が伝わらない。めぐりめぐって遠方にいたA子の所に出るようになったのでしょう。三重県からはるばる奈良県まで、幽霊さんおつかれさまでした。
- 専門学校生だった時のお話。