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    • 2011/6/9 21:34
    • 濱口の観察日記十六日目
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    • 6月9日。

      目が覚めると、すでに一夜が明けていた。

      確か小田達に負けてそのまま……


      まずい。濱口はまだ無事だろうか。

      先を急ぐ。自然と足が早く動く。

      河川敷にたどり着くと奴等がいた。

      クラスの連中が川に浮いている人間を見つけたらしい。

      俺はあえて遠くから眺めることにした。

      引き揚げられたのは……

      間違いない。濱口だ。

      どうやらまだ息はあるらしい。

      すると彼らは濱口にある液体をかけ始めた。

      まずい。灯油だ。

      濱口が燃やされる。

      俺は奴等のもとへ走った。

      「止めろ!」


      小田が出てきた。
      「まだ生きてたんだ。あれでおしまいかと思ってたよ。」



      「黙れ。お前ら……濱口をどうするつもりだ?」


      小田がニヤリと笑った。
      「燃やすのさ。」


      すると、マッチを取りだし火を着けた。

      それを濱口に落とそうとしたときだった。



      「うぉぉぉぉ!」

      一人の少年が小田に突進した。

      小田は手元を狂わせ、服に引火した。どうやら、濱口に灯油を撒いた時、服に飛び散ったのだろう。


      「うわぁ……あつい!あつい!」


      もがき苦しむ小田から周りの奴等が離れていく。


      「行くな……助けてくれ!」

      やがて小田は動かなくなった。


      小田に突進した少年は誰だったのか……

      突然何処かへ行ってしまった。

      「小田をやったのはお前だ。」

      「えっ?」


      俺は小田に何もしていない。


      「……いや、俺が悪いんだ。」
      濱口がゆっくりと立ち上がって言った。


      「俺がこんな騒ぎを起こさなかったら小田は死なずに済んだ。」



      「でも、もともとお前は俺達にしかえしするつもりで学校を燃やしたんだろ?なのになんで今更謝るんだよ。」
      橋本ヒロシと言うクラスメイトが濱口に向かってそう吐いた。


      「……悪い。俺は沢山の人をあの世へ送ってしまった。。今も昔も。」



      ……昔もだって?
      濱口は昔も人をあやめていたのか?



      次回、ついに最終回

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