ラバさんの日記

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- 2012/12/16 12:08
- …冬の空…
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- 飛べない鳥は冬の空を見上げ…溜め息をつく。
  …その溜め息の中には…言いたいことをグｯと…飲み込みこらえ…耐えるのに必死な思いが宿ｯていた。それでも飛べない鳥は…いつか…やわらかな光りが…頑張ｯて生きる自分に手を差し延べてくれるはずだと信じ続けて…四肢の痛みと心の痛みに…苦悩しながら…しばし眠りにつく。飛べない鳥は…もう空を飛ぶことはない。暖かい大地が恋しくても…春までジｯと冬の寒さをこらえて雪の中で穴を掘り…四季を愛(め)でる。溜め息が混じる吐息は…切なく…どこかほろ苦い。飛べない鳥の瞳から悲しみが…こぼれ落ちると冬の天使が…キラキラと輝く小さな雫の宝石にかえていく。
  …飛べない鳥は…冬の夜空を見上げ祈る…
  
  …｢…………｣…。
  
  飛べない鳥は…今夜も…感情を押し込み…溜め息をつく…。冬の空が…飛べない鳥の感情を心ごと凍らせ…いくらか紛らわせてくれる。何も感じない…感情を消した飛べない鳥は…今夜も生きていくために雑踏に身をゆだねて歩きだす。唯一の救いは…飛べない鳥の前をがむしゃらに走り…寒さを吹き飛ばす勢いで身体を鍛える鳥がいること。飛べない鳥は…心から感謝している…。