野菜生活。さんとモバ友になろう!
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- 2010/6/4 2:34
- 無感覚に近い形での懺悔
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- ファミレスの電球の形が
女性の胸の形に酷似している
非喫煙者の隣に座る喫煙者が
紫煙を天井に吐き出すような形でそれを見た
メニューで頭を叩かれる音が聞こえて
笑い声と怒鳴り声が混じった液体がテーブルにこぼれる
何か拭くものを探すようにして股間をまさぐる
どうしても春の匂いを感じずにいられないのは
窓の外の景色がいつまで経っても同じ色をしているからだ
やがて店内の音が無くなり
秒針さえも動きを止め
誰の声も聞こえなくなる
そうすると全ての物事がここで一旦、区切りをつけようとしている錯覚が襲う
けれどそれはほんの刹那の出来事であるのは知っていた
次の瞬間には赤ん坊が生まれた時の悲鳴が聞こえてくる
なりふりを構わない居心地のいい声だ
テーブルの方に目をやるとフォークを右手に持ったまま伏せになった男がいた
その口からは内臓がいくつか痙攣しながら出ていた
それを夥しい量の血液の池が包み込み
そして右にいた男のゲロが少しその赤を侵食して茶色くなっていた
糸を引くようにしてまだその口の中に繋がっている内臓は後どのくらい体内に残っているのか
一吸いの煙を肺に入れて吐き出す時にまた天井を見上げた
すると鳩が一匹電球に止まり乳首の部分を咥えていた
皆考えることは一緒だなと鳩にメロンソーダで一人よがりな乾杯をした
テーブルにコップを置くときに心臓のような赤紫の塊を潰してしまったから
新しいコップを探しに喫煙者は席を立った
- ファミレスの電球の形が