紫苑さんとモバ友になろう!
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- 2013/1/25 3:52
- 1 道化師のお嬢様(1/)
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- 僕は一呼吸置くと目の前の大きな扉を開けた。
その瞬間走馬灯のような光景が襲い僕を光が包み込む――
'あぁ、また始まるのか..'
「「お帰りなさいませお嬢様」」
息苦しい。こんな生活息苦しい。
でもそんなこと私には言えない、言ってはならない。許されない。
だから今日も私は笑う。
「ただいま」
私は名家の令嬢だ。
私の父は大手製菓メーカーでトップを担う云わば社長である。
母は体が生まれつき弱く、私が二歳の時に病気で亡くなったと父に聞かされている。
正直よくある話だ。
父は私に対しとても厳格だ。
父の言葉や行動は常に正しい。
そう、完璧すぎるほどに。
だがそんな父を私は心底嫌う。
何故か?って
それは私に母を重ねるから。
自分の娘だからと自分の臨む人間に変えようとするから。
恋愛も、学校も、趣味も、娯楽も、職業も、食事も、容姿も、性格も、全て父の思うままに変えられてきた。
私は着せ替え人形じゃない。
ありのままに生きてみたい。
ただそれだけなのに周りはそれを許さない。
だから私は今日も笑う。
煮えたぎる想いを胸に閉まって。
-3-『リンク:些細なお願い(ぇ』
- 僕は一呼吸置くと目の前の大きな扉を開けた。