カラフさんとモバ友になろう!
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- 2011/3/8 22:40
- アイーダ②
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- ライトの使い方も上手く、光で暗闇に巨大な神殿が浮かぶ様は、極めて幻想的。
また金箔(イミテーションだそうです)を多用したきらびやかな装いは素晴らしく、『凱旋行進曲』では思わず「おおっ
」と声が上がっていました。アイーダ・トランペットの音色も良かったですしね。
粟國さんの演出は丁寧に作っている印象で奇抜さはありませんが(悪く言えば平凡)、この作品に惚れ込んでいるだろうなと個人的に感じました。
僕自身あまり突拍子もない演出は苦手なので、安心して見ていられましたし、あっという間に物語に引き込まれてしまいました。
物語が進むにつれて、その異様な存在感を誇る巨大な石柱群が、静かに佇みつつも、3人の男女の想いをいつの間にか覆い尽くし、終いには押し潰すかの如く迫ってくる感覚は、戦慄すら覚えました。
人間が創った文明が、人間の内なる部分を一顧だにせず覆い隠す…この舞台からはそんな印象を持ちました。
管弦楽は京響こと京都市交響楽団。びわ湖ホールのオペラではお馴染みです。沼尻さんとの相性も良かったのでしょうか、完璧な演奏だったように思えます。
主役のお三方。
まずはラダメスの福井さん。
「清きアイーダ」は聞き応えがありました。ただ僕のイメージではラダメスは“野心溢れた青年将校”だったんですが福井さんのラダメスは“百戦錬磨の猛将”って感じでした。
終盤、些か疲れてしまったのかなと感じることもありましたが、素晴らしいラダメスでした。
アイーダの横山さん。
鼓膜にも胸にも響く歌唱でさすがだなぁと感心。第1幕「勝ちて帰れ」を、切々と歌い上げて「ブラボー
」と拍手。
聞いたところでは第2幕で若干フライング気味のところもあったみたいですが(僕は全く気付ず)、素敵な歌唱でした。
最後にアムネリスの清水さん
判官贔屓ならぬアムネリス贔屓のところがあるので、一番注目していたのですが、個人的に大満足でした。
第4幕ラダメスとの二重唱の迫力。神官達に詰め寄る怒りと狂乱のシーン。
奴隷と見下していた女に愛する男を奪われ、富も名声も男の心を動かさず、唯一残った王女としての権威さえ神の御名の前には通用しない…。
見ているのが痛々しい程のアムネリスの哀れさを見事に歌い上げていました。
歌劇「アイーダ」は好き、びわ湖ホールはもっと好き(笑)なので評価は甘々かもしれませんが、楽しい一日、素晴らしい公演でした。
- ライトの使い方も上手く、光で暗闇に巨大な神殿が浮かぶ様は、極めて幻想的。