七鍵守護神さんとモバ友になろう!
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- 2015/4/28 5:02
- 強張った顔の彼女の母親
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- 恵子は美由紀の姿を見ると石像の様に固まってその場から動かなくなった
全てを察したように何かを聞きたいのだが聞いてはいけない
声をかけたいが言葉が見つからない
そんな恵子に
“今は・・・”
それだけ言うと哲は恵子の横を通り過ぎた
恵子が振り返る気配を感じたが哲は歩みを止めずにその場を離れ美由紀の家に向かった
【ピンポーン・・・ピンポーン・・・】
呼び鈴を押すと中から声が聞こえて美由紀の母親が出てきた
哲を見て微笑みかけた顔は美由紀を見た途端に強張った
何があったのか尋ねられ答えようとしたが出てきたのは声ではなく大粒の涙が次から次へと出てきた
美由紀の母親に導かれ美由紀をベッドで休ませようとゆっくり降ろした
“お風呂に入りたいよ・・・お母さん・・・”
美由紀はそう言うと浴室へ向かった
哲は美由紀の姿を見ながら深く息を吸い込み美由紀の母親の顔を見ながら正座をすると深々と頭を下げて床に額を押し当て声を振り絞って状況を説明した
途中で口を挟むこともなく最後まで哲の話を聞いた美由紀の母親は哲の両肩に手をかけるとゆっくりと哲の額を床から離し
“ありがとう・・・今日は帰って下さい”
と言った
- 恵子は美由紀の姿を見ると石像の様に固まってその場から動かなくなった