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    • 2012/9/2 14:45
    • 子供だけ…
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    • 「ほら、起きろ!」
      いつもの朝がくる

      いつもながら
      妹は朝食を済ませ
      机に向かっている。

      「今日はここまでやっちゃいなさい!」
      母が置く宿題は、いつもより少ない。


      宅急便などない時代。荷物は数日かかった。宿題の量が少ないと言う事は、和歌山行きが近い。

      算数の計算
      数字は並んでいるが、頭の中には新幹線や特急が走っていた。

      「出かけるわよ。終わらないなら帰ってからやりなさい。」
      いよいよお泊りの準備。まずはデパートで、向こうの親戚にお使いもの。そして洋服、本、機嫌がよければおもちゃ。母の機嫌を害わぬよう気を尖らせ行動する。が、ほぼ撃沈。
      歯ブラシなどは、近所のスーパーで買い帰宅。「あんたはコレに入れなさい」と渡されたリュックに、持ち物を詰め込む。
      「どれ。見せてごらん。」と、詰め込んだ荷物をひっくり返す母…「一番下にお金入れてあるから、着いたら渡すのよ。」そう言いきれいに荷作りしてくれる。

      「ねぇ?いつ行くの?」
      「明日」
      「明日の何時?誰と?」

      「明日の10時。カズと二人。新大阪まで迎えに来てくれるから。」

      やっぱ二人だ!いつものウルサイ奴らはいない!妹の口を塞いでおけば俺の天下だ!そんな気持ちでいっぱい!夜も眠れなかった。


      今はどうなんだろ? 当時の東京駅の新幹線ホームの端っこに、車庫から出て来た新幹線を洗う洗車機が付いていた。
      ライトを点けた新幹線が回転するブラシと水しぶきの中から出てる。車両は少し濡れながら目の前を通り過ぎ、自分たちの乗る車両のドアが来る。車庫から出てきた車両は、車内清掃も終わっているので、停止してすぐにドアが開いた。もうすぐ出発!もうすぐ和歌山!
      はやる気持ちで乗り込み、母の示す所に座る。当然窓側に。
      「お行儀よくしてるのよ。降りるのは新大阪だからね。向こうに行ったらちゃんと挨拶するのよ。ホームまで迎えに…」聞こえやしない。
      母がホームに出る。いよいよだ。今思えば、ホームに出たあとの母は駅員さんと何か話していた。きっと子供達だけだと伝えていたのだろう。
      新幹線のエアコンの音が変わる。そしてアナウンス。ベルがなる!いよいよ出発!

      動きだす窓の外で、母が手を振っていた。


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