KoーIさんとモバ友になろう!
日記・サークル・友達・楽しみいっぱい!
-
- 2011/4/6 20:12
- ねぇ、ねぇ… 2 1の続き
-
- コメント(2)
- 閲覧(36)
-
-
- しかし、Cの部屋にもあいつはやってきた。
眠ったCの顔を覗き込み「違う。ねぇ、どこ?」
少し慣れたのか、思わず、
「知らねーよ!」
と答えた途端、顔がぶわっと視界一面に広がり、弾けたように消えた。
良かった。いなくなった…。
そう安堵して、自分の部屋へ帰った。
甘かった。
その夜、また、
「ねぇ。どこ?」
今までと違ったのは、顔に怒りの表情が見えることだ。
俺を責めるように、問い掛ける。
「ねぇ、どこ?」
「ねぇ、知ってるんでしょ?どこにいるの?」
神経がおかしくなりそうだった。
あいつは誰かを探しているんだ。
俺に関係するのか?
何もわからない。
それから俺は、友人を片っ端からうちの部屋に泊めた。
誰も何も見ない。何も感じない。
しかし、あの女は毎晩俺に尋ねてきた。
「ねえ。どこ?」
そんな毎日が続いた。
気が狂いそうだった。
しばらくして、友人のHが泊まった時のこと。
目が覚めるといつもの女。
もうだいぶ慣れてしまった俺は、女を見つめていた。
Hの顔を覗き込み、じっとしていたが、俺の方に顔を向け、ぐぐっと寄って来た。
しばらく俺の顔を見つめ、
「み~つけた」
と、にたりと笑った。
歪んだ笑みは何とも言いがたい、不気味さだった。
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」叫ぶと体が動き、思わず外へ飛び出した。
近くの友人のとこへ飛び込み、がたがた震えて今までの話をした。
一旦、家に行こうと言われ、一緒に部屋へ帰ってみると、寝ているはずのHの姿はなかった。それ以来、Hの行方は知れない。
Hの家族にいろいろ聞かれたりもしたが、正直に話をしても、頭のおかしな奴だと思われたようだ。
俺が殺して埋めたんじゃないかという噂もあった。
当時の友人も離れて行ってしまった。
俺のせいなのか。
こんなことになるとは思っていなかったんだ。
Hとその女の関係はわからないまま。
Hはどこへ行ってしまったのだろう…。
- しかし、Cの部屋にもあいつはやってきた。