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- 2017/8/7 22:30
- 風になる神風と夢現のゾウ。
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- 今日は１日大型の台風
朝８時過ぎに臨時休暇の
知らせが電話で訪れた
不愉快な寝覚めと無神経な睡魔
現実用の自分に切り替え
受話器を取る
理事長の溌剌とした声に
一瞬目を覚ます
一言二言会話を交わした後は
再び安らかな眠りにつく
静かな雨が降っていた
黄昏に絡む落陽がキラキラと
静寂の町に降り注いで
僕はゆっくりと歩き始めた
見知らぬ町 不可思議な夢
裏側にある
幾つかの世界の一つだろう
何度目かの曲がり角を曲がると
一頭のゾウが居た。
ゾウはチラリと此方を見ると
僕に関心が無かったのか
すぐにそっぽを向いた。
僕は言う、
「ただの風になり、
ただの雨になり、
土に還れば消えて無くなる」
ゾウは徐に此方を見る。
興味深気に僕を覗き込むと、
しばらく沈黙したあと
低い声で語り始めた。
「万物の理、侵す者は無い
貴様は解っている様だ」
僕は答える。
「お前は還らないのか」
ゾウの額に３つ目の瞳が開いた
金色のそれは、
どこか泣いているようでいて
何かを諦めようとする迷いが
わずかに色めいていた。
さらに会話を交わそうとした時
メールの着信音に目が覚めた。
モバゲーからだった。
僕は再び眠りにつこうかとした
しかし、空腹感を覚えたので
顔を洗って遅めの朝食を戴いた
小さなリングドーナツと珈琲。
それから僕は暫く外の台風に
耳を傾け目を閉じていた。
ベッドに寝そべっていた僕は
不覚にも再度の眠りに墜ちていた。
それから目を覚ましたのは
夕暮れ時で、また空腹。
夢は見たのか覚えていない。
あのゾウは、どうなったのか？
謎のまま、あの町も台風も
夕暮れる空の彼方へと
消えて行ったのである。
- 今日は１日大型の台風
