山羊座の姫子さんとモバ友になろう!
日記・サークル・友達・楽しみいっぱい!
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- 2013/5/5 1:01
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美味しそうだ。
確かに美味しそうではあるんだけれど、食べようと思えない。
「……ありがとう」
しかしそれを要らない、と言って突き返すほど非人道的でもないが食べれもしないソレを受け取ってしまった。
しかもお礼付きで。
皿の上のソレを見下ろす。
手に持ち、一口大に千切ってみる。
一口大のこれを何個か口に入れ、適当に咀嚼し、飲み込めば、はい、おしまい。
けれどその簡単な作業が出来ない。
食事は最早義務、作業、生命を維持する為の行為というような考えになってしまっていた。
千切ったそれを、おずおずと口に入れ、噛む。
仄かに甘い。
美味しい?かは、わからないけれど普通に空腹を感じ、空腹になれば食事をしていた頃はどれもみんな美味しかったからコレも美味しいんだろう。
味覚が完全に麻痺している。
楽しくない食事ほど苦痛なものはないな、と思いながら、またソレを千切って口に運んだ。
業務的なその作業。
紅茶で胃の中に押し込むようにして、ソレの半分をやっと食べ終える。
満腹ではない。
空腹でもない。
身体の中にすっぽりと収まっている胃は、何も訴えてはくれない。