梨乃さんの日記

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- 2019/10/27 15:46
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- 父が亡くなってから2週間。
  
  もう14年ほど家の中に入れてもらえていなかったし、
  写真もいくつか発掘したから実家そのものに未練は無いけれど、
  もう電話が繋がらないことだけは、胸を潰す。
  
  前も言った通り、私は父の死を何度も願った事があり、とにかく精神的に自由になりたかった。
  
  死に目に会えなくても平気だし、父が野垂れ死のうがどうしようが、どうでも良いと思っていた。
  
  それでも、父の死が直ぐそこまで迫った時と死んだ後は、私の中には恨み辛みも無く、ただただ愛情しか無い。
  
  もっと甘えたかったし、甘やかしたかったのだと思う。
  
  ただ、私たちはそれが叶わない親子だった。
  
  私の甘えや甘やかしは、父からのお金の搾取に繋がるし、私の精神状態は、いつもそのことに怯えていて不安定だった。
  父の孤独を知りながら、寄り添うことも出来なかった。
  
  金に汚い親ではあったけれど、過保護に大切に育てて貰っていたのもまた事実。
  
  いつもその現実の間で、寂しく、苦しかった。
  
  死んでしまった今では、後悔はたくさんあれど、ただただ愛情だけを持つことが出来て安心している。
  
  亡くなっても負の感情しか湧かなかいだろうと思っていたけれど、自分の中に一切そんなものが無くなったことに自分でも驚いている。
  
  ようやく、子供の頃のように純粋にパパが大好でいられるようになった。
  
  だからこそ、今はすごく、すごく寂しい。