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- 2012/4/7 23:06
- 夢日記【トパットミの巻】
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- 子供に戻って、山にいました。
鬼ごっこをしていたらしく、仲間とはぐれて、森の中で足を折ってしまったらしい。
夕暮れになりかかっており、少し遠くで狼の遠吠えが聞こえました。
僕は緊張して震えました。
泣き寝入りしてたら、鬼ごっこをしてた先輩が来ました。「お前、こんなところにいたのか。足を折ったのか。」僕は黙ってうなづきました。
先輩は「俺におぶされ」と言って、僕をおんぶして、集落まで帰りました。
それから数年して、その先輩の家族は、新しい土地を求めて集落を去りました。
さらに数年して、僕も成人してました。
ある夜、盗賊が僕の集落を襲いました。
集落の男達は盗賊と戦いました。こちらが数で圧倒的に勝り、盗賊を殺しました。盗賊の首領は顔を隠していました。
僕はその彼の剣を打ち払い、追いかけました。
森の近くの草原で、彼に追いつき、馬乗りになって殴りました。
そして、そのほっかむりを取りました。
覚えのある面影がありました。
「せ、先輩…?!」
「許せ…」
「ふざけるな!」
僕は先輩の腕をへし折りました。集落の仲間達が追いつき、先輩を縛り上げました。
集落に戻って会議をした結果、先輩は介さいなしの切腹になりました。
僕は許してやる方を主張しましたが、多数決で負けました。
彼は腹を切り、血だらけでのたうち回って苦しみながら死にました。
さらに年月が過ぎ、僕は白髪の爺になりました。孫にいつもお話をしてやりました。
ある日の昼、年老いた僕がうたた寝をしていました。
咳が止まらず、胸が詰まるような、何かが暴れまくるようなとても苦しい感じがしました。
孫が「じいじ!じいじ、どうしたの。お話してくれないの?…じいじ、死んじゃいやだ。死なないで!じいじ」と鳴き叫んでました。
意識が薄れ遠のく。
老人は夢の中で子供に戻ってました。
杉と蝦夷松の茂る夏の夕暮れの森…。
(グスン…、足が折れちゃったよう…)少年は泣いてました。
ガサガサと懐かしい人の気配。
「お前、こんな所にいたのか。足を折ったのか」懐かしい声でした。
「俺におぶされ」
老人は目から涙が溢れました。
(あいつをもう許してやろうかな……)
「じいじ!じいじ!死んじゃいやだ。」
孫の泣き叫ぶ声、老人はうっすら涙を流して、息を引き取りました。
- 子供に戻って、山にいました。