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    • 2013/7/18 10:43
    • 背番号5 続編
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    • そして、当日。

      試合前のシートノックが始まった。
      背番号5は、スタンドから見ても明らかに解るほど日焼けして、サードから、矢のような送球を投げていた。

      四回、悪ガキに、ツーアウト1、2塁のチャンスで打席が回る。

      まだ両校無得点。

      笑顔で打席に向かう悪ガキ。

      痛烈な打球を放つもショート正面。

      悪ガキが1塁へ頭から突っ込むと、相手守備の送球が、カメラマン席に入り、1点先取emoji

      同点にされ、試合は流れ、最終回、裏の守り。

      悪ガキの高校は2年生エースを七回でレフトに回し、リリーフの投手にリレーしていた。

      2死走者無し。

      延長戦を予想していた瞬間、相手打者の打球がレフトへ。

      不慣れな守備の2年生エースが打球を追うが、足元がおぼつかない。

      頭上を抜け、打球はフェンスまで。

      クッションボールの処理も、もたついてる間に、打者走者は2塁を回り、ついには3塁まで蹴っていく。

      背番号5は、スタンドまで聞こえる声で、

      「ここまで、ここまで」

      中継プレーに全力で駆け寄り、懸命の大遠投バックホームemoji
      も、及ばず、セーフで、サヨナラランニングホームランでゲームセット。

      グランドから動けないM校ナイン。

      の、中。

      背番号5はレフトで泣き崩れる二年生エースを抱き抱え、ホームベースへと………

      あの悪ガキが、こんなに成長したんだと、自分はその姿に思わず涙腺がemoji

      試合後、悪ガキに一声掛けようと、近寄ると、もう何年も会ってないというのに、ボクの姿に気づいてくれ、駆け寄って、

      「遠いところ、来てくださったのに、打てずにしかも負けて、すみませんでした」

      母親の財布から万引きしてたボクの腰くらいの身長だった悪ガキが、今や、ボクが見上げるほどになっていた。

      「いや、よくやったよ、2年半、ナイスゲーム」

      副将でもあった彼は、真っ赤にした目で、泣くのを我慢してたんだろう。

      が、

      色んな思いが頭をよぎったのが、嗚咽しながら、

      「おじさんのお陰でここまで来れました。ありがとうございました。負けたけど悔いはないです」

      最後に交わした握手の彼の手のひらのガッチガチのマメが全てを物語っていると思った。

      努力は嘘をつかない。
      立派な大人になれよemoji

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