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- 2015/10/10 22:24
- 魔術師探偵異聞録3-160
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- 「ああ、でも先に報酬の話しからな」
結縁は自分の紅茶と茶菓子を持って立ち上がり、菜々美の対面のソファに移動する。
配膳を終えたひよこは、自分の机で書類作成の続きをしていたが、つい手を止めて聞き耳を立ててしまう。
「はい?身体で御支払いですよネ?」
菜々美は顔を赤らめてウットリしている。
ひよこは片足を菜々美に向けて、いつでも止めに飛び出せる姿勢だ。
「ああ、最初に言っておくが、お前の期待に添えるような展開にはならないぞ?」
嬉しそうに身を捩る菜々美に、結縁は釘を刺しておく。
「(ワタシの期待とは違う?)」
菜々美は一旦、自分の考えたデートプランを破棄する。
「(過去の経験からするとヤッパリ・・・)」
菜々美の脳裏に今までの境内の掃除や、自転車撤去、廃品回収などの手伝いが甦る。
菜々美の意志が揺らぐ。
が、
「(いや!今回はコッチの展開と違うんだ
!)」
持ち前のポジティブ思考でなんとか持ち直した。
「話し、続けて大丈夫か?」
しばし動きを止めた菜々美に結縁が声を掛けると、
「はい。もちろんですよ」
満面の笑みと明るい声が返ってくる。
「そうか。じゃあ、急で悪いが明日は時間あるか?」
「当然ありますよ」
菜々美の返答に迷いはない。
- 「ああ、でも先に報酬の話しからな」