ユウくんさんとモバ友になろう!
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- 2015/9/24 12:08
- 「左手小指でげんまん」
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- 私の幼なじみの「けいくん」には生まれた時から右手がありません。
でも、元気に幼稚園に通い、たくさんのお友達がいます。
歌を歌ったりお遊戯したりみんなと楽しく過ごしています。
ただ、外遊びの時はみんなから離れて一人の時が多いのです。
「けいくん、いっしょに遊ぼうょ」
「ん、ちーちゃんか、僕はいいょ」
けいくんはブランコやシーソーとかが苦手でした
「何してんの?」
「ありさんに道を作ってあげてるんだ」
けいくんのひと指し指で土に描かれていく道に蟻の行列が行進してます。
「わぁ、この先頭のありさん、脚が一本無いよ。でも隊長さんなんだろね。けいくんの指に追いつきそう。」
「ほんとだ。」
「ねぇ、しんちゃんと三人で私たちもかけっこやんない?」
「かけっこ?うん、かけっこしよう!」
かけっこはけいくん速いんです。
けいくんにはもう一つ苦手なことがあります。
「私、お絵かき下手なんだょね」
「僕、お絵かきいやなんだょね」
「いやって、あっ、そっか!。」
けいくんは画用紙を押さえられないので絵が描きづらいのです。
「ちーちゃんが押さえとくから、けいくんお絵かきしてみてょ」
「うん、これなら描けそうだょ!」
けいくんは一生懸命描きました。
「うわぁー、けいくん上手!これ私?」
「うん、ちーちゃんだょ」
「ありがとう!けいくん」
私はお向かいにきたお母さんにその絵を見せました。
「ママっ、これけいくんが描いたんだょ」
「上手ね、けいくん!ちーちゃんがもらった初めてのプレゼントだね」
「お礼しなきゃね。けいくん何が欲しい?」
「なんもいらないょ」
「んじゃ、ちーちゃん、けいくんのお嫁さんになってあげるょ」
「お嫁さんって…?」
「いいから指切りげんまんしよっ」
私は右手を出してしまったので、すぐにひっこめて左手小指を差し出した 「左でげんまんしたら絶対約束守れるんだょ」
「ふ~ん?」
「いいから、指切りげんまん指切った。これでずーっと仲良しねっ」
私とけいくんは大人になって結婚して子供が今、幼稚園に通っています。
- 私の幼なじみの「けいくん」には生まれた時から右手がありません。