$Yusuke$さんとモバ友になろう!
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- 2012/3/27 0:58
- K
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- 週末の大通りを
黒猫が歩く
ご自慢の
かぎ尻尾を水平に
威風堂々と
その姿から猫は
忌み嫌われていた
闇に溶ける
その体めがけて
石を投げられた
孤独にはなれていた
うしろのぞんでいた
誰かを思いやる事なんて
煩わしくて
そんな猫を抱き上げる
若い絵描きの腕
『こんばんは
素敵なおチビさん
僕らよく似てる』
腕の中もがいて
必死で引っ掻いて
孤独と言う名の逃げ道を
走った・走った
生まれて初めての
優しさが・温もりが
まだ信じられなくて
どれだけ逃げたって
変わり者はついてきた
それから猫は絵描きと
2度目の冬を過ごす
絵描きは友達に
名前をやった
黒き幸『ホーリーナイト』
彼のスケッチブックは
ほとんど黒ずくめ
黒猫も初めての友達に
くっついて甘えた
が・ある日
貧しい生活に
倒れる名ずけ親
最後の手紙を書くと
彼はこう言った
『走って・走って
こいつを届けてくれ
夢を見て・飛び出した
僕の帰りを待つ恋人へ』
不吉な黒猫の絵など
売れないが
それでもあんたは
俺だけ書いた
それゆえあんたは
冷たくなった
手紙は確かに
受け取った
雪の降る山道を
黒猫が走る
今はなき親友との約束を
その口にくわえて
『見ろよ・悪魔の使者だ』
石を投げる子供
なんとでも
よぶがいいさ俺には
消えない名前があるから
『ホーリーナイト』
聖なる夜とよんでくれた
優しさも温もりも
すべて詰め込んで
よんでくれた
忌み嫌われた俺にも
意味があるとするならば
この日のために
産まれてきたんだろう
どこまでも走るよ
彼はたどり着いた
親友の故郷に
恋人の家まであと数キロだ
走った・転んだ
すでに満身創痍だ
立ち上がる間もなく
襲い来る
罵声と暴力
まけるか
俺はホーリーナイト
千切れそうな手足も
引きずりなお走った
見つけたこの家
手紙を読んだ恋人は
もう動かない猫の名に
アルファベットひとつ
加えて庭にうめてやった
『聖なる騎士』
をうめてやった…
BUMP OF CHICKEN
より『K』
初めてPV見たとき
ちょっと泣いた
きいたことあるかな
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