エピトさんとモバ友になろう！
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- 2012/5/29 23:13
- 無題
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- 自分はつまらない人間だ。小説家にも、画家にも、音楽家にも、映像家にもなれずに片足を着けただけ。
今まで聞いてきたなかで唯一、独特の世界を持っていると思っていた彼は案外考えうる思考だった。
頭のなかのジオラマが勝手に動き出し、風景が見えて映像となる。それに合わせて音楽が流れる。彼はそう作っているらしい。見方を変えればごく普通なことだ。
どうしてか、彼と自分を照らし合わせて思ったことは不思議に昔の自分だと思った。一つの事に疑問を持ってそこから物事を描いて当てのない結論を探す。水位の増す小さい水槽で見えているはずの鍵を手探りで探している感じ。答えはそこにあるのに変化する現状に溺れていく。
思えば皆がそうなっていったから、変な考えを持つ事がおかしいから考えるのをやめて、平坦でくだらないものを集めて詰め込んでたのかもしれない。容量なんて限られているから、今まで集めたものが全部破れた穴から流れちゃって、結局落とした事も知らずに後から後悔する。
そうやって同調しようとしたところで歪んだものが消えるわけでもないのに、同じ音を鳴らそうとしてる。普通ならそうだろう。その基準自体おかしいって。でも自分の見えない場所に、他人に見えない場所に巨大な何かが建っててそれに書いてない禁止令が貼ってあって。見えてるフリして数えるのも馬鹿らしいほどに増えて。従ってしまえば怖くない、そうやってつまらない4.5年を生きてたのかもしれない。
ゆがんだやつがまともになるにはそこから歪んだ音を鳴らすしかないのかもしれない。断定出来ないのは自分はどっちなのかもわからないから。それが見えたらわかるのだろうけど、見えないから試行錯誤を繰り返してこうだという指図書を作る。それをそいつに貼り付けて知らないうちに複製されてく。世の中そんな感じがしてきた。生きてるんじゃなくて生かされてる。
僕には特別な何かは持ってない。彼もそうだ。無邪気な心を持って疑問を抱く、そこから風景やものを自分の歪みに曲げてみる。そうして生じた隙間や壁から作品を作ってるんだと思う。勝手な憶測。人の悪い癖か。
なんにせよ、いずれは爛れ落ちるんなら少しくらい糸でも引っ掛けてみよう。彼のように、昔の自分が思っていたように。
- 自分はつまらない人間だ。小説家にも、画家にも、音楽家にも、映像家にもなれずに片足を着けただけ。
