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    • 2024/6/1 2:14
    • サンプルロル
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    • ジェイド・リーチ

      「申し訳ございません、監督生さん。いきなりお呼びしてしまって」

      授業が終わり放課後。部活動へ向かう生徒や調べ物に向かう生徒、寮へ戻ろうとする生徒が行き交う学園内。そんな中で急ぎ足で向かったのは植物園の裏。自分が植物園に来たならば、幼馴染のアズールや双子のフロイドなんかは栽培しているキノコの様子を見に来たのだろうと勘違いしていたところだろう。しかし、自分が向かった理由は違う。
      やってきた先で1人の生徒が待っていてくれた。普段ならば狸、猫とも呼べる魔獣や友人を連れ添い中々ガードが高かった。異世界からやってきた存在は自分にとってはただただ興味深いだけだったのに、いつの間にか魅了され惹かれてしまっていた。スーパー秘書と己を評価されたとて、最も気になっている相手からの賞賛でなければ意味をなさない。此方にまだ気付いていないため、走って荒くなった息を整え、ゆっくりと近づきながら声をかけていく。振り返る笑顔と、気遣う言葉。それだけで歓喜してしまう自分はいつの間にか退屈な存在になってしまったのかもしれない。それでも、己以外にも周りを魅了し、仲を深める相手を渡したくない。それが今自分にある願望だ。
      いきなりの言葉だ、もしかしたら驚くかもしれない。なんの策もなしに行うなんて自分らしくないし、普段の自分なら愚かだと笑っただろう。今だってそう思う。だが、愚かだと分かりながらも、もう己の気持ちを偽るのも嫌でゆっくりと口を開いてから言葉を紡いでいく。

      「実は僕、前から監督生さんのことが気になっていたんです。どうか、僕とお付き合いをして頂けませんか?」

      End

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