(・、・ )さんとモバ友になろう!

日記・サークル・友達・楽しみいっぱい!

Yahoo! JAPAN IDだけで遊べる!今すぐ遊ぶ!

    • 2025/5/27 12:55
    • 星降る夜 声だけで出会ったふたり
    • コメント(0)
    • 閲覧(5)
  • "アバター"
    • ぼくには想像が見えない
      でもその分、声はしっかり聞こえる

      眠れない夜 まぶたを閉じると
      誰かの声が 波のようにやってくる

      「こんばんは」
      やさしくて、すこし照れたような
      風にゆれる草の音みたいな声

      その夜から 毎晩
      同じ時間に その声がやってきた

      姿は知らない
      名前も 聞けないまま
      でも 言葉だけで
      少しずつ ぬくもりが伝わってきた

      「星って、落ちてくるとき、泣いてるのかな」
      「声って、届くとき、笑ってるのかな」
      そんな会話が ふたりの夜をつないだ

      ある日、ぼくは聞いた
      「きみは、ぼくのこと……どこまで知ってる?」
      しばらく沈黙があって、それから、ことはが言った

      「わたし、きみの夢にすこしだけ入ったことがあるの
      ……でも、そこに姿はなかったの
      あったのは、声だけ なのに、ちゃんと伝わってきた
      この声を、きみが好きって思ってくれてるのが」

      ぼくは言った
      「うん。見えないのに、見えてる気がする」
      「声だけなのに、触れられる気がする」
      「……ことは、って呼んでもいい?」

      ことはは、すこし照れて、うなずいたようだった
      その瞬間、空から ひとつ星が落ちた


      星には ひとつひとつに 物語があった

      誰かが恋に落ちたとき
      空から ひとつの星が落ちる

      落ちた星は 地面では光らない
      でも 心の中では
      ずっと 瞬き続ける

      その光に気づけた人だけが
      ほんとうの恋を 知っている

      ぼくがことはに出会った夜
      小さな流れ星が 窓の外を走った

      「あれは 恋が落ちた音だよ」って
      ことはが ささやいた

      ぼくは こたえる
      「じゃあ その恋は ぼくの心に落ちたね」って

      星たちは なにも言わないけれど
      その夜からずっと
      ことはの声が 心に灯る

      そして、もう一つ
      新しい星が 夜空にうまれたんだ

コメント一覧

更新する

この日記を違反通報する

(・、・ )さんの
最新日記

(・、・ )さんの
お友達の最新日記

日記を探す

気になるキーワードで検索

みんなの新着日記