⑨龍さんとモバ友になろう!
日記・サークル・友達・楽しみいっぱい!
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- 2014/6/8 1:22
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- ある部屋に美しい人形がありました。
どこかのお金持ちのおじいさんが子供に贈ったものなのですが、その子供が大人になり遠い場所に越す時、やむおえない事情で人形を置いて行くコトにしたのです。
数年後その部屋を孤独な青年が使うコトになりました。
青年は最初その人形に興味を持ちませんでしたが
その人形の愛くるしい表情に惹かれ
さみしさからいつしか可愛がるようになりました。
そのうち人形はそんな青年に恋をしました。
ある日 青年が人形につぶやきました。
「僕の心は傷ついている
何か素敵な思い出が欲しい…」
人形は悩みました。
私に出来るコトはないだろうか…と
人形は自分の高価な服と
絹のような髪と美しい目を
青年の枕元に置きました。
これで楽しい思い出を作って一緒に居る時、私にどんな素敵な世界だったか聞かせて欲しい。
そのためだったら綺麗な物を全てあげよう。
朝、それを見た青年は
少し驚きましたが
大喜びでそれらを売り払い
美味しい物を食べたり
楽しい場所に出掛けて行きました。
ポツンと残された人形ですが
青年の笑顔を思って幸せな気持ちになって 帰ってくるのを心待ちにしてしていました。
素晴らしい思いをして帰ってきた青年は
ふと思い出して なんの価値もなくなった人形を遠くから見つめていました。
そしてその場から言いました。
「ありがとう。君のおかげで楽しい思い出が出来た。
君と過ごした毎日はとても幸せだった。
でも、やっぱり僕は君じゃダメだな…生きている美しい女性と結婚して子供も欲しいんだ。さようなら」
青年は次の日に美しい女性を見つけ
その部屋から出て行き 二度と帰ってくることはありませんでした。
- ある部屋に美しい人形がありました。