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- 2009/2/11 19:04
- エピローグ~そっくりさん
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- 俺は電車に乗るとシートの端に座るくせがある
『電車のシートの端を征する者は世界を征す』と小さい頃に教えられてたんかなぁ…
オセロもアタック25も端の取り合いなのでそんなノリだろうか…
あの日もいつも通り意気揚々と世界を征していたわけであります
しばらくすると隣に1人の女性が座ったのでした
その女性が…
元カノにそっくりやったのさ
隣に座ったんで横からしか見えへんけど
鼻の形も…
唇の少し荒れた感じも…
髪型も髪の色も…
肌の薄ーいそばかすも…
そっっっっくり
正直ドキッとした…
ただその女性は携帯を弄っていたため俺の視線には気付きはしなかったんやけどね
いやっ気付かないほうがいいんよ
変な人やと思われるしね
元カノより身長が少し高いからうすうす別人なのは気づいちゃいたけどね
でも長めの前髪で目が隠れてたからどうしても気になる気になる気になる気になる…なわけさ
わかりますかっ
隣に座ってるから真っ正面からは見えへんし
ずっと顔を見続けるような事は純粋な心を持つキシリ君には出来ないわけで
あの時…高齢者が乗車しようものなら迷わず世界を征す権限をお譲りしただろう席空いてたけどそんな事も気にせず無理矢理座らしてつり革を持ったに違いない
それくらいに俺の心はジレンマに掻き回されたのであります
ただ…何も出来ないまま銀河鉄道はゆっくり時を刻み…
とうとうエーテルは下車…
最後に俺の目の前を横切ったエーテルは…
目までそっくりでまさに元カノの亡霊…
その時気付いた…
俺の心には…
まだ元カノの怨念が…
居んねん
お後がよろしいようでテンテケテン
- 俺は電車に乗るとシートの端に座るくせがある