桜紫ふぉんさんとモバ友になろう!
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- 2010/9/1 20:10
- 黒猫商会
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- 黒猫商会
街路を歩いていると、「黒猫商会」と書かれた看板が目に付いた。
入口の扉には札が掛けられており、次のように記されている。
“年中無休
24時間営業中”
何を扱っている店なのだろう?
好奇心からドアノブに手をかけて扉を押し開いてみると、ちりん、と涼しげな音が響いた。
そのまま入口で立ち止まり、桜しふぉんは店内を観察する。
中は余り広いとは言えない部屋が一つだけ。左手には複数の掲示板が整然と並べられ、正面には書類の積まれた木製の机がある。机の向こう側には、何故かエプロンをつけた黒猫が偉そうな格好で座っていた。
猫は妙に人間じみた仕草で小さなレイピア状の得物を玩びながら、つり上がった大きな金色の瞳で桜しふぉんにアンニュイな視線を送っている。その毛並みは全体としては黒だが、顔から胸にかけて覆った柔らかそうな白い体毛がなんとなく高貴な印象を与えていた。
変な猫だ。
黒猫商会と言うだけあって、この猫が店員なのだろうか。あるいは着せられているエプロンは飼い主による虐待かもしれない。
訝しく思いながらも、桜しふぉんは店内に足を踏み入れた。
「よく来たニャ」
黒猫が言った。思わずぴくりと身を強張らせて猫を見つめる。口を利いたのは間違いなくそこの黒猫だ。
「ぼーっとしてないで、自分にあった依頼があるかどうか探すが良いニャ」
偉そうな黒猫はそう言って、手にしたレイピアでひゅん、と室内の掲示板を指し示した。
どうやら、間違いなくこの猫は会話ができるらしい。いわゆる猫妖精、ケット・シーと呼ばれる存在だろうか。
猫妖精の指した先を見ると、掲示板に細かく文字の書かれた色とりどりの紙が張り出されていた。
***
[お呼びたて]
私だ(=^ヮ^=)ノ
まずはサナトリウムまで来て欲しい。詳しい話は直接会って説明する。
よろしく頼む!
期限:今すぐ
[治安強化週間]
今週は下記の地域における討伐活動を支援します。
サラマンダーの巣
東フレビス山脈
[討伐強化週間]
今週は「ル・カルコル」の討伐についてボーナスを支給します。
[配達]
期日までに指定の荷物をルイーズへ運んで下さい。
期限:本日必着
[指定品調達]
下記の品物を買い取ります。片方だけでも構いません。
焼肉 x3
蛙のヒレ x2
[迷子捜索]
行方不明に
- 黒猫商会