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    • 2013/6/13 21:05
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    • 「やっぱり降られちゃったー!!」

       片手で髪を押さえながら走るのは、予報で雨と聞いていながら傘を持たなかった自分に恨みを込めて口にする一体のアイロイド。

       降り始めもあり雨足は未だ穏やかではあるが、空模様を見ればそれは時を置かずに激しくなるのは容易に予想され。

      「雨宿りしてこうかな?」

       防水処理はされているとは言え、雨に長時間さらされるのは身体にも良くは無いので、迎えを待とうとそんな呟きを発して、適当に雨を凌げる場所を目で探し始めた時。

      「あれは…」

       それは見知った姿だった。

       とは言え会話を交わした事は殆どなく、大会等で幾度か武器を交えただけの間柄だったが

      「シングラブちゃん…」

       視線の先には雨を避けて軒下に佇むつん端末が居た。

       ただ、彼女のつん端末らしい勝ち気な瞳はなりを潜め、何処か遠くを見るような装いで…

      「…歌」

       まるで雨音を伴奏にしているかのように静かに歌を口ずさみ、何かを思うような表情を見せるシングラブに、アプリコットは雨に濡れるのも忘れてその場に立ち尽くしたのだった。



      「濡れるわよ?ボーッとしてないでこっち来なさいよ」


       そんなアプリコットの視線に気付いたシングラブはそう声を掛ける。

      「あ、はい。お邪魔…します…」

      「別にアタシの場所じゃないわよ」

       つっけんどんな口調に軽く肩を竦めると、アプリコットはその隣に立つ。

       実はアプリコットはつん端末を苦手としていた。
       一度仲良くなってしまえばそうでもないのだが、最初の会話の糸口を掴みにくいと感じていたのである。


      「アプリコットよね?」

      「あ、はい。シングラブちゃんですよね?」

       対戦こそ何度もこなしたが、名前を名乗り合うのも初めてだな…とアプリコットは思っていたが。

      「強いわね」

      「シングラブちゃんこそ…この前まで全然勝てませんでしたし」

       ポツリポツリと言葉は交わすが会話というまでには発展せず、再び雨音が二人の間を支配するが。

      「さっきの歌…」

      「アンタ歌は嫌い?」

       そこで初めてシングラブはアプリコットを見て目を合わせた。


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