ニックさんとモバ友になろう!
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- 2011/12/21 17:56
- あいつと俺と夏の日
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- いつでも一緒にいた。
あいつは俺の親友だ。
なんでも話せるし、なんでもあいつのことなら知っているつもりだ。
いわゆる男の友情ってやつ。
いろんな時間を共にし、笑いあったり励まし合ったり、ときには大喧嘩だってした。
ある夏の日。
その日は記録的な猛暑で、普通に歩いているだけで汗がにじんでくるような、そんな日だった。
10分も歩くと、半袖のシャツを着た俺の背中は、汗で円形にシミができていた。
それはあいつだって同じこと。
あいつのTシャツの背中にも、大きな円形の汗ジミができていた。
円形の…?
円形…いや、違う。
あいつのは円形でない。
半円が上下にふたつだった。
真ん中あたりに…一本の線?
線…
なんの線だろう
よく見てみた
わかった。
ブラだ。
あいつはブラをしているのだ。
ブラが汗で透けて、一本の線としてみえていたのだ。
あいつのことならすべてわかっている。
そんな思いは
俺の傲慢でしかなかった。
おれの傲慢な部分を
口に出さず、
そっと背中で教えてくれたあいつ。
ありがとう。
そんなある日の、あいつと俺と夏の日。
- いつでも一緒にいた。